合併時の職員給与決定については、1市2制度というわけにはいかず、調整されたと思いますが、いわゆる現給保証と称して現在の給与額を維持させる方針をとったと思いますが、採用時までさかのぼって給与額を計算し、調整したのかどうか、お聞きいたします。
給与調整問題は、旧浪岡町の若い職員、特に在職期間が5年ないし10年の職員にとっては大変大きな問題であり、この先10年、20年とこうむる不利益は莫大なものと聞いております。合併時に本格的な給与調整を行っていないとするならば、今後どうするのか、それについてもお聞きいたします。
さらに、新聞報道等で報道されている職員の不祥事に関して、市長は市長の責任をどのようにするのか、市民にわかる形で行うべきであります。これについても答弁を願います。
3番目であります。予算もないのにごみ箱に捨てた1億6250万円。6月7日、住民監査請求書が監査委員会に提出されたものですが、また、3月議会においても質問した事項でもありますが、再度の確認をしたいと思います。
1つ、新情報システム契約関係についてであります。アカデミーとの契約変更について、3月議会の答弁によれば、事故繰越しが可能だから、その前提として契約変更も可能と答弁しているが、どうして前提になるのか。また、内容に変更がないのかであります。
2点目であります。
住記システム委託契約料3億7000万円について、青森市とアカデミーとの契約は12月に契約したが、それ以前の6月に既にOECと下請契約をし、契約を履行させていた点に問題はないのか。市とOECとの契約手続はしていたのかであります。
3点目であります。
住記システム委託契約について、市とソフトアカデミーの契約解除の際の損害賠償の内容はどうなっているのか。
4点目であります。OEC撤退後、アカデミーと富士通の下請契約締結はいつか。契約したとすれば、契約の時期と内容をお聞かせください。
5点目であります。
住記システム委託契約料の3億7000万円について予算の執行状況はどうなっているのか。
6点目、
住記システム委託契約について未執行予算は平成18年度当初予算に計上されているのか。
以上の6点についてお願いします。
これで私は壇上からの質問を終わらせていただきます。(拍手)
4 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。総務部長。
〔総務部長横山精一君登壇〕
5 ◯総務部長(横山精一君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)海老名議員の議員定数、職員の不祥事と給料、住記システムに関するお尋ねに順次お答えいたします。
最初に、議員定数に関する御質問でございますが、旧青森市と旧浪岡町による合併に係る協議のうち、両市町議会の議決が必要なものについて、平成16年10月26日に両市町において臨時議会を開催し、それぞれに議決をいただきましたが、これらの議決には新市の議会の議員定数について46人と定めることも含まれておりました。その後、これら議決について、旧浪岡町において掲示場への掲示という形では告示がされていなかったことに関連して、合併後に46人という定数が条例で定められた定数とみなすことができるかどうかについて議論が生じ、県からも新青森市の議員定数については、その定めがないとまではされなかったものの、いわば不安定な状態であるとの見解が示されました。
そこで、そのような状態を解消し、混乱を避けるべきとの判断から、平成17年第3回定例会において補完措置として、地方自治法第91条の規定による
青森市議会議員定数条例を制定したところでありますが、この議員定数については、在任特例期間中におきましても、その一部改正等所要の手続に従い、自主的に変更することについて何ら法的な制約があるものではございません。
次に、職員の不祥事と給料にかかわる御質問につきまして、まとめてお答えいたします。
職員の給料につきましては、処遇の低下を招くことのないよう、合併前の給料水準を維持することとして、合併日の前日と同額を基本に決定したところであり、また、給料表や職員手当といった給与制度の全般につきましても、旧青森市の例によることとして調整し、統一を図ったところでございます。
新市発足後におきましては、この統一化された給与制度にのっとって給料や職員手当を支給しており、今後におきましても、旧青森市職員と旧浪岡町職員とを分け隔てた取り扱いをすることなく、引き続き公平な給与の支給をしてまいります。
なお、職員のたび重なる不祥事につきましては、これまでもその都度、服務規律の確保と綱紀粛正の徹底を呼びかけ、当該事案の発生原因などを検証し、再発防止策を講じてきたところでありますが、それにもかかわらず不祥事が発生していることは、まことに遺憾なことでございます。現在、これまでの不祥事を踏まえ、このようなことが二度と起こることがないよう、不正経理等の再発防止のための改善プログラムを再度検証し、通常業務を含めたチェック体制の強化につながるより具体的な再発防止策を検討しているところであります。
いずれにいたしましても、今後不祥事が起きないよう万全を期すとともに、綱紀粛正を徹底してまいりたいと考えております。
次に、新住民記録システムの合併に伴うシステム統合に係る
データ移行等業務委託契約に関する6点の御質問について、関連がございますので、まとめてお答えいたします。
初めに、事故繰越し及び契約変更に関し、さきの定例会において前企画財政部長が海老名議員に御答弁申し上げた内容に変更はないのかとのお尋ねにお答えいたします。
事故繰越しにつきましては、会計年度独立の原則の例外として、地方自治法第220条第3項において、「年度内に支出負担行為をし、避けがたい事故のため年度内に支出が終わらなかつたものは、これを翌年度に繰り越して使用することができる」とされており、その手続は総務大臣の合併告示後も可能であるものと認識いたしております。
また、契約変更につきましては、地方自治法施行令第5条第1項において、「普通地方公共団体の廃置分合があつた場合においては、その地域が新たに属した普通地方公共団体がその事務を承継する。」と規定されており、この事務の承継には、債権、債務を含むとされ、旧青森市においてなされた契約の一部変更に伴う債権、債務についても新青森市に承継されるものでありますことから、事故繰越しが可能であるという解釈に基づき、契約の変更は可能という判断をしたものであり、前企画財政部長の答弁に何ら変更はございません。
2点目の
株式会社ソフトアカデミーあおもりと株式会社OECとの間で下請契約はしているのかとのお尋ねでございますが、
株式会社ソフトアカデミーあおもりに確認いたしましたところ、データ移行に係る契約につきましては、他の業者とは契約を行っておりますが、株式会社OECとは正式な契約は締結していないとのことでございます。
3点目は、市と
株式会社ソフトアカデミーあおもりとは契約を解除しているが、契約解除に伴う損害賠償の内容はどうなっているのかとのお尋ねでございます。
当該委託契約につきましては、旧青森市と旧浪岡町との合併を控え、両市町の住民記録システムを統合し、より効率的なシステム構築を目指して、平成16年12月28日に
株式会社ソフトアカデミーあおもりと契約を締結したものでございます。
株式会社ソフトアカデミーあおもりにおきましては、平成17年4月の両市町の合併に合わせた新住民記録システムの稼働に向け、契約の履行に努めてきたところでありますが、たび重なる稼働時期の延長を余儀なくされ、結果として同年10月の開発ベンダーの撤退という不測の事態により、委託業務の実施が困難となったところでございます。こうした開発ベンダーの撤退というやむを得ない事情を勘案し、
株式会社ソフトアカデミーあおもりと市が協議した結果、契約を解除せざるを得ないという結論で合意したため、契約解除の協議書を交わしたところであり、この協議書において契約解除に伴う損害については両者とも発生していないことを確認いたしております。
4点目は、新住民記録システムの開発について株式会社OECが撤退した後、新たな開発ベンダーである
富士通株式会社青森支店と
株式会社ソフトアカデミーあおもりとの間で契約は締結したのか。契約したとすれば、契約の時期とその内容を示せとのお尋ねでございます。
新住民記録システムにつきましては、株式会社OECが撤退した後、限られた時間内でデータ移行を確実に行い、かつ市が必要とする機能整備を適切に行うことができるベンダーとして、
株式会社ソフトアカデミーあおもりが
富士通株式会社青森支店を選定し、平成17年12月28日に同社に対し作業着手の仮発注をいたしております。その後、
株式会社ソフトアカデミーあおもり、
富士通株式会社青森支店に加え、市も参画しながら、導入パッケージに対するカスタマイズやデータ移行等に関する仕様について検討してきたところでありますが、先ごろ、仕様書等の内容が固まりましたことから、去る5月19日に
株式会社ソフトアカデミーあおもりと
富士通株式会社青森支店において、
ソフトウエア開発基本契約及び運用準備・移行サービス契約の締結を、また新住民記録システムのソフトウエア開発・
システムエンジニア支援やサーバーなどのハードウエア導入についてリース約定書を取り交わしたとのことでございます。
5点目及び6点目は、業務委託契約3億7275万円について執行状況はどうなっているのか。また、未執行分は平成18年度当初予算に計上されているのかとのお尋ねでございます。
合併に伴うシステム統合に係るデータ移行等業務委託に係る契約額3億7275万円を平成17年度に事故繰越ししており、このうちコンサルティング業務については、業務の完了を確認したことから、その経費として平成17年6月に1億6275万円の支払いを行ったところでございます。また、当該契約のうち残るデータ移行業務に係る未執行分の2億1000万円につきましては、業務の実施が見込めないことから、契約を解除したところであり、平成17年度の決算時に剰余金として処理することとなります。
なお、新情報システム導入に係るデータ移行等業務委託に要する経費につきましては、住民記録システムのみならず、税情報システム、総合福祉システム、公営住宅システムなどのサブシステムにかかわる分も含め、6億8681万円を改めて平成18年度当初予算に計上したところでございます。
6 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。佐々木市長。
〔市長佐々木誠造君登壇〕
7 ◯市長(佐々木誠造君) 海老名議員の御質問の中で、たび重なる不祥事、特に今回の元公社職員による不祥事について市長の責任を問うと、こういったような御趣旨のお尋ねにお答えを申し上げます。
市職員のたび重なる不祥事に続く、今回のまた公社職員による不祥事でありますが、市が出資しております団体におきましても、このような不正経理が発生いたしましたことはまことに遺憾であり、痛恨のきわみであります。
事の重大性から、失われた信頼を取り戻すことは容易なことではございませんが、最終的には私の責任で一連の解明と今後のための問題把握、検証、是正措置を講じ、議会や市民の皆様への説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、一連の不祥事におきましては、市政全般を担う者として重ねて陳謝申し上げますとともに、議員各位を初め、市民の皆様の信頼を一日も早く回復できるように、私の責任で果たしてまいりたいと考えております。
8 ◯議長(間山勲君) 6番海老名鉄芳議員。
9 ◯6番(海老名鉄芳君) ただいま市長の方から言葉をもらったんですけれども、非常に簡単な言葉であったと、私はそう思っております。今回この不祥事につきまして、もう少し私の方からお話をさせていただきたいと、そう思っております。
今も市長から答弁があったように、不祥事のたびに申しわけがない、一連の解明、検証、説明責任、それらをこの先きっちりやるということ、そういう言葉の繰り返しであります。これは私から言わせますと、単なる責任逃れ、さらに言いわけにすぎないのではないか。私どもがこの青森市に来ましてから、これは今回で何度目だったんですかね。私も何回目か資料を見ないと忘れてしまったんですけれども、バスカードの事件、切手代、これは一緒にありました。女性の下着を盗んでの逮捕、─────────────────────────────────────────────────────────────さらに、市教委のATMからの窃盗の問題、それ等が毎回のように出ております。今回のこの外郭団体、100%出資の公社の問題である。これらの際に、市長の方からは綱紀粛正といろいろ今まで言ってまいりました。私も3回も4回も聞かされました。その際に、各担当の部長の方からもわざわざ部屋の方まで来ていただいて、頭を下げていただいたというか、申しわけないと、そういうお話を再三聞かされてきたんですけれども、一向にその後もこういう問題というのは解決がつかない。
先般、東奥日報にこの一連の中でちょっと記事が出ていたわけなんですけれども、これは市長も見たと思います。何日だったかちょっと忘れたんですけれども、「青森・公社職員不正」、社説という形でこれは出ております。この中で「乱れは一向に正されない。綱紀粛正は掛け声で終わっている。これこそ綱紀の緩みだろう。いいかげんにしてもらいたい」「服務規律の確保、公務員倫理の徹底を促し、
不祥事再発防止マニュアル」の作成云々、今言ったことです。「だが、職員から『形ばかり、その場しのぎにすぎない』『そんなやり方を批判できにくい雰囲気が濃い。言えば上から疎んじられる』と嘆く声を聞く」、これは新聞でそう書いているんですよ。私もそう思っているんですけれどもね。
さらに続きまして、やはりこういうふうに新聞で書かれております。私はこの一連の中で市長が日々言っている言葉、パブリックコメントとか、アカウンタビリティー、こういう言葉を使って、一見非常に華やかというんですか、中核市、「自治体経営システム」、こういう一見先見的な施策を進めてきているように市民からは見えておりますけれども、やっていることというのは全く形だけなんですよ。今回の浪岡の合併に関しても、リンゴは宝物だとか、「おぼこい林檎」だとか、そういうことを言っていますけれども、浪岡のリンゴづくりの農家にとってはうわ言を言っているなと、そのぐらいの感じなんですよ、市長。そういう一見表向きはよくしていまして、うちの方の前加藤町長もうっかりちょっとだまされたというのが私の印象なんですけれども、そういう市政の中で、やはり実際やっていることというのは秘密主義なんですよ。多くのここの議員の方も思っていると思うんですけれども、何と申しますか、秘密主義であり、一部の本当の佐々木一家の方々が独裁で物事を決めて進めている。その結果が、先ほども申しましたけれども、不正事件もそうなんですけれども、やはり今回の合併のいろいろな問題、手続の問題、さらにこの電算システムの経費の問題、これら等がなぜそう起きるのかと申しますと、こういうことの背景が、市役所の中が非常に閉ざされて、一部の者だけで物事をやっている、その結果がそうなっていると、そういうふうにこの社説で言っているわけですよ。
私は、再三再四この不祥事等、こういういろいろな問題に対して、常識という話をさせていただいておりますけれども、合併の折、浪岡の民意というのは合併に反対、これが常識だったわけですね。当時の加藤町政というのは合併推進、これは民意ではなかったんですよ。市長、法律というのは、合併特例法というのは一般市民、そこにいる人、町民はよく理解できないんです。常識というのは、法律の枠組みを超えてだれでも理解できる、これが常識なんですよ。あなた、そういう常識を全く無視したのが、今回のこういう一連の問題なんですよ。これが一番わかりやすいことだと思うんです。今回こういう問題等が起きた中で、私はやはり市長としてどういう責任をとるのか、前回コンピュータのときもお話ししましたよね。東北電力、職員3万人、売り上げ3兆円、そういう会社の社長でも、今回システムの導入に関して失敗した、ちゃんと責任をとりましたよ。あなた、何を責任をとりましたか。そういうことですよ。
ですから、私は、やはり目に見える形、市民というのは―きょうマスコミの方もいっぱいいますよね。今回、市長はどういう形で決着をつける。今までと同じ言葉の遊びでは、これは解決にならないですよ。例えばもう1回こういうことが起きた。その折、私は辞任する。そのぐらい明言するぐらいの覚悟で物事をやらないで不祥事が終わりますか。そういうことですよ。少なくともやはり責任をとって、辞職どうのこうのまで言わなくても、減給ぐらいやったらどうかという話です。さっきのお話ですと、よその人の話でしょう。
先般、新聞に出ておりましたけれども、この後援会長の千代島というんですか、この方のコメントを見まして、市民の怒りというのは頂点ですよ。幾ら佐々木市長の後援会長であろうが、物のしゃべり方というのがあるでしょう。そういうのが佐々木体制なんですよ。今の佐々木市政の体質なんですよ。この辺をきっちりとらえないから、また同じことが繰り返される。合併前だってそうでしょう。青森公立大学9000万円、これはまだ決着もついていない。中学校、小学校の選挙事務所の除雪の問題、市民に何かその名前でこのお金もちょろまかしていた、そういうこともまだつい最近のことですよ。
そういう一連の中で、また今回こういうことが起きる。前回のバスカードの件、浪岡からこの間行ったばかりの職員が減給処分を受けたでしょう。それで最高責任者の市長が、さっき言った言葉は何ですか。一連の解明を進める、検証する、説明責任をしっかりする、綱紀粛正、ただ言葉の遊びだけでしょう。それに対してもう1回答えてください。
次は、この定数の問題であります。確かに法律的には私も問題はないのではないかと、そう思っております。ただ、この合併協定というのは何なのか。そこをもう少しお話しさせていただきたいと思います。
先日、工藤祥三議員の質疑の中で自治体経営監という方がお話ししておりましたけれども、議会の主体性のもと、今回の定数というのは判断したと。議会の意向というものを尊重して、今回のこの合併協定に盛り込んだと、こういうお話をしておりました。今回のこの定数の削減の問題というのは、やはり私も合併協議会の委員を少しやらさせていただいて、ちょっとお話もさせていただいたことがあったんですけれども、そもそも合併というものは、お互いにきっちりとお互いを、個々の自治体、個々の市町村を検証し合って合併すべきだとそう言ったんですけれども、当初予算の編成のために急いで事務事業を進めて、それであいまいな形で決定してしまったのが今回の合併ではなかったかと、それも浪岡の民意を無視して決まったと、そういうことだと思うんです。本来合併協議の中で議員定数の在任、これについては特例法の中で規定されているんですけれども、これは青森と浪岡の合併に関するQ&Aではないんですけれども、やはり地方自治法91条の規定によって、我々定数の問題については、適用期間を経過した後、ということは在任期間の話ですよ。双方、合併前にこの定数というものを決めておく必要があるわけですと、こういういろんな形で各自治体でも出しているわけなんですね。それに基づいて私どもは決まっていたのかなと思っていたんですけれども、実際、来てみたらそうではないと。
今回、この合併に関しては、当事者としてはこの合併協定に盛られた46名というのは承知していない。そういうようなお話を自治体経営監ですか、その方がされて、非常に私は腹が立つんですけれども、やはり合併協定というのは何か。ここに調印書の中に佐々木誠造というのも、加藤新吉という方もちゃんと判を押しているわけですね。やはりこういうものを議会の意向というのは、これは確かにあると思います。あると思いますけれども、やはりそれを行政を統轄する最高責任者としていろんな形で要請し、さらに合併協定を守らせる、そういう努力をするというのが市長、当たり前のことなんですよ。そういうだれでもわかるようなことを無視して行わない。あげくの果てに―自治体経営監はこの間そういう話をしているんですよ。議会で決めたことだから、また議会で変わっても何も問題ない、我々は知らないよと、そういう話をしているんです。おまけの果てにもう1つ言った言葉は何ですか。今回の定数削減の中身についても承知していない。その中身についても承知していない。議場でそういうことを堂々と言っているんですよ。もうやめなさい、あなた、そういうことをしゃべっているんだったら。今回のこの不祥事の問題もあるし、もうちゃんと退職金をもらったんでしょう。もうやめてもいいです。こういうばかなことを言っているのが今の青森市ですよ。だと、職員のたがが外れるのは当たり前でしょう、市長、そう思いませんか。これを守らせる、これが当たり前のことです。
その1つの考え方としまして、やはりこの市、行政体というのは、議会、農業委員会、教育委員会とか、選挙管理委員会とか、監査委員会とか、いろいろありますけれども、これらすべてを代表するのが市長、あなたなんですよね。そうでしょう。それを知らないというのは、話にも何もならないんです。その辺、今回の件についてこの公の約束というものの道義的な問題というのはどう考えているのか、これについても答弁してください。
次に行きます。今回、このコンピュータの問題であります。
今回のこのコンピュータの問題というのは非常に大きな問題で、今答弁を聞きますと、損害もなかったなんてばかなことを言っている。いまだそういうことを言っているということに対して本当に腹立たしく思うんですけれども、1点目の件について、住民監査請求もやっておりますので、その中でまた検証はしてもらいたいとは思うんですけれども、事故繰越しというのは、本来天災とか、災害とか、そういう意味合いのものでやるものでありまして、今回、それができる、そういう独善的な解釈というのはお話にならないことなんですよ。簡単に言えば間違ってやってしまったと、単純に考えてやってしまったと、そういうことなんですね。
さらには、下請契約の問題なんですけれども、合併以前にやはりいろんな形でこの情報システムについてはもう既に稼働していたと。合併議決は10月26日だったんですけれども、それ以前の6月からこのシステムの移行作業というのは進めていたと。そういう一連の中で、その下請契約等も十分交わされていなくて、今OECとソフトアカデミーの間で裁判も起こっていると、そういうことらしいんですけれども、今回のこの裁判の件につきまして私はお話を聞きたいんですけれども、やはり本来4月1日に稼働するべきものであったものが、稼働しないわけですよね。そういうことに関して、稼働するべきものが1年6カ月もおくれる。その一番の根拠というのは、ソフトアカデミーの能力の問題とOECの問題であったと、今裁判にもなっていると、そういうことを議会でお話ししてみんなにわからせた方が、みんなも納得するし、市民も納得する、一番わかりやすい方法だと思うんです。それを3月議会、私どもはその中身というものを、ソフトアカデミーの裁判の訴状を後で見たわけなんですけれども、そういうことをやはり議会にお知らせをする、さらに市民にお知らせをする、それが一番わかりやすいことだと思うんですけれども、なぜそういうことをしないのか。
さらに、その事業の推進の中で、OECとなぜ下請契約をしなかったのか、できなかったのか、その2点についてお話しください。
あとは職員の給料の問題です。
先ほど調整をとったと、そういうお話をしております。青森市の例をとって統一をしたと。これはもっとわかりやすく教えてほしいんですけれども、平成17年度に浪岡町で採用された職員と平成17年度に青森市で採用された職員、これは給与は幾ら違うんですか。今のベースで、あくまでも今の現状で退職時まで仮にいたとすれば、どのぐらいの給与格差が出るのか、それについてお知らせください。
以上であります。
10 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。総務部長。
11 ◯総務部長(横山精一君) 海老名議員から数点の御質問がございました。
まず不祥事の責任との関連でございますが、このたびの不祥事につきましては、市民の皆様に不審の念を抱かせ、御迷惑をおかけいたしましたことはまことに申しわけなく存じておりますが、このたびの不祥事を含めたその対応につきましては、青森市職員懲戒等審査委員会における厳正な審査のもとに答申されました管理監督責任をも含めた処分内容に基づき、適正に対応してまいりましたし、今後も引き続き同様の対応をしてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、このたびの不祥事を真摯に受けとめまして、一層の不適正経理等の再発防止に努めてまいりたいというふうに考えております。
それから……(「それは市長さ聞いたんだね」と呼ぶ者あり)はい。順不同で恐縮でございます。なぜソフトアカデミーはOECと契約しなかったのかという、いわば下請契約しなかったのかという経緯だと思いますが、お答えいたします。
株式会社ソフトアカデミーあおもりは、アウトソーシング事業の展開を目指す上で、事業内容等の研究、準備段階といたしまして、また、将来的にアウトソーシング事業の拡大とともに、地域の事業者の参加、連携の投げかけの場、あるいはともに取り組む場として任意の参加者の取り組みによる共同研究を行ったというふうに伺っております。これに共同研究の参加者として選定されたのが、株式会社OECでございまして、この株式会社OECが任意の協賛で加わりまして、
株式会社ソフトアカデミーあおもりがアウトソーサーとして事業展開を行うに当たって、青森市の例をモデルに地方公共団体におけるオープンシステム化及びアウトソーシング等の活用に関して事業内容の実現可能性の研究を行ったというふうに承知をいたしております。こうした流れの中で、市と
株式会社ソフトアカデミーあおもりとの間で平成16年11月にアウトソーシングサービス基本合意書が交わされ、同年12月には合併に伴うシステム統合に係るデータ移行等業務委託が締結された経緯があるというふうに承知をいたしております。
一方、株式会社OECに当たりましては、平成16年7月でございますが、共同研究への参加以降、
株式会社ソフトアカデミーあおもりとともに継続した取り組みを行っていたものと伺っておりますし、また同年12月の市と
株式会社ソフトアカデミーあおもりとの合併に伴うシステム統合に係るデータ移行等業務委託締結後、
株式会社ソフトアカデミーあおもりと株式会社OECとの間の契約におきまして、契約条項の一部について協議が調わず、その後、たび重なるシステム稼働の延期の末、ついには株式会社OECの撤退という事態となり、結果的に正式な契約の締結ができなかったというふうに伺っております。
それから、訴訟の問題でございます。
訴訟については、これはもう既にソフトアカデミーあおもりとOECとの間の損害賠償請求でございまして、その動向は大変関心を持って見守っているわけでありますが、市はこれは直接の当事者ではございません。したがって、その中身等々についてお知らせをする立場にないというふうに考えております。
それから、合併協議、定数関係でございますが、これは合併協定を守らせる道義的な責任があるのではないかというふうなお尋ねだというふうに思いますが、これは先ほども御答弁申し上げたわけでありますが、平成17年第3回定例会におきまして、補完措置として地方自治法第91条の規定によります
青森市議会議員定数条例を制定したところでございますが、この定数条例については、在任特例期間中におきましても、先ほど申し上げたように、その一部改正等、所要の手続に従い、自主的にすることについては何ら法的な制約はございませんし、また、合併後の本市におきまして、行財政環境の変化という、例えばそういうふうなものに対応するための理由から、議決機関みずからが重い判断をなさるのであれば、執行機関として何ら異を唱えるべきものではないというふうに考えております。
それから、職員の給料でのお尋ねでございます。
職員の給料につきましては、これは大変恐縮でありますが、それぞれ階級によって違いますので、厳格な比較はできませんが、仮に平成18年4月1日現在において、学歴あるいは経験及び職歴、職責を問わない40歳の一般職の職員の平均給与の月額でございますが、旧浪岡職員は32万4980円、旧青森市職員は36万5824円ということでございます。50代でそれを比較いたしますと平均給与の月額は40万4710円、これが旧浪岡町職員でございますし、旧青森市職員は42万5681円ということでございます。こうしたことをいわば旧制度で再計算するというような考えはないかということだと思うんでありますが、先ほど申し上げましたように、処遇の低下を招くことのないように、合併前の給与水準を維持することを前提として、合併日の前日と同額を基本に決定することといたしております。給与を上げるということにつきましては、市民の理解ということが大変大事でございますので、先ほど申し上げたような考え方に沿って、給与、これを決めさせていただいたということでございます。
少し漏れがあるかわかりませんが、以上だというふうに思っております。
12 ◯議長(間山勲君) 6番海老名鉄芳議員。
13 ◯6番(海老名鉄芳君) 議長、答弁漏れだよ。市長から答弁ない。
14 ◯議長(間山勲君) 総務部長が答えたことは市長にかわって答えている、市長本人が答えている内容と同じでありますので、御理解を願いたいと思います。
15 ◯6番(海老名鉄芳君) 市長、どう考えているのか、私は先ほどの言葉だけでは市民は納得しない。当然私も納得しておりません。今回一連の不祥事に関して、綱紀粛正、一連のそういう防止措置を講ずる、そういうことだけの言葉遊びでこの先なくなるんですか、市長。なくなると思いますか。今のこういうことをやっていればまたすぐ起きますよ。
これはいつでしたっけ、今回のこの文化スポーツ振興公社の問題、これは大体出てきたのが2月でしょう。この問題発覚、こういうことの問題が起きていると。横領していると、それを知ったのは2月。何で4月まで公表しなかったんですか。全容把握できなかったんですか。そのときが450万円、それから1カ月ちょっと、1億円、それでも全容が解明されていない。それは確かに時間がかかるというのはわかります。わかるんですけれども、今私が言ったことは、市長がすべてを覆い隠して、がわりの理事者方も市長を守るため必死になってやっている。下からきっちりした意見が上がってきても、それを取り上げない。青森の議員さん方もそうですよ。今回のこの問題、もっとはっきりさせればいいでば。みんな腹の中でそう思っているんですよ。ただ、言わないだけですよ。みんなそう思っているんですよ、市長。私だけがそう思っているわけじゃないんですよ。言わないだけなんですよ。それが今の青森市役所なんです。
2月に事件が発覚する。4月に初めてそれを公表する。途中で経過を報告すればいいでしょう。こういう事件が起きている。どういう経過になって、どういう形でどこまで解明が進んでいる。こういうことを一々やはり市民にお知らせする、その前段として議会にお知らせする、これがあなたの説明責任でしょう。それをやらないからこういうことが連続して起きるんです。
新市の一番の役割は何か。今まで浪岡の町というのは2万で、加藤町長、変なことをすればみんな町の中でわかっていたんですよ。30万のこういう大都市、きょう市長はどこにいるのか、我々議員でもわからない。そういう中で、市長、一番のあなたのやる仕事というのは、何がどうなって、どうなって決まった、その決定のプロセスというのをきっちり説明する、これが今新市に求められている一番の要件であるでしょう。それをやらない。それが今回のこういう一連の不祥事につながるんですよ。
もう1つ、きっちり責任をとる。そのぐらいの意気込みがなくて、下と申しますか、職員に伝わるものはないですよ。そう思いませんか。加藤さんは責任をとって、どこへ行ったか、ちゃんと行きましたよ。本当に同じことですよ。そういうことですよ。この間、きのうですか、ネットにも入っておりましたけれども、私はちょっとその場に行かなかったんですけれども、加藤さんと「浪岡りんご花まつり」の中で握手もしている。うれしそうにと言っていましたけれども、そういうことをやはりきちっとしないから、貸し借りの問題というのは、これは私もわからないわけではないです。わからないわけではないんですけれども、やはり一連のそういうものをきっちり正していく、そういう姿勢というのがみずからなくて、これは物事は解決がつかないです、市長。みずからどういうふうに決着をつけるのか。これは社説でもちゃんと言っているでしょう。私ども浪岡の住民投票を求める会は、この「東」の新聞というのは青森市役所の御用新聞だと言っているんですよ。そういう御用新聞があなたのことをこれだけこきおろしているんですよ。三くだり半下して書いているんですよ。この中身はやめなさいと書いているようなことなんですよ、社説。そこまで書かれていたら、あなたもちゃんとした責任をとる。みずからけじめをつける、それが市の最高責任者としてのあなたの立場でしょう。ちゃんと答弁してくださいよ。
16 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。自治体経営監。
17 ◯自治体経営監(米塚博君) 文化スポーツ振興公社の関係につきまして御答弁申し上げます。
いずれにいたしましても、今回の不祥事につきましては、私どもの方としては大変残念のきわみでございまして、このことについて私、市長から任ぜられまして、その解明に当たっての調査の責任者ということで、既にこの調査の準備もしておりますし、その説明責任につきましては、これまでも事あるごとに果たしてきたつもりではございますけれども、海老名議員の御質問も含めた御指摘というふうなことを重くこれもまた受けとめさせてはいただきますけれども、いずれにいたしましても、今後解明に努めながら、このことを改めてまた市議会、さらには市民の皆様に事あるごとに御説明申し上げる責任を果たしていくとともに、再発防止に向けた努力をしていきたいというふうに考えております。
18 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。佐々木市長。
19 ◯市長(佐々木誠造君) 海老名議員からいろいろと言われた数々の点がございましたけれども、たくさんございますので、ちょっとメモを見ながらお答えをさせていただきますが、だまされたとか、形だけのことだとか、いろんなことをおっしゃっていただきましたけれども、まことに恐縮に存じますが、だましたつもりもありませんし、形だけに終始しているつもりもございません。地方分権、あるいは国も、県も、地方自治体も厳しい財政環境の中でいかにして持続発展可能な地域をつくり、そして将来世代に責任を果たしていくか、そのための1つの選択が合併であったというふうに思うわけでありまして、合併そのものが目的ではございません。つまり、今いる人にとってはもちろんですが、将来に生きる子や孫たちにとっても将来に夢や希望が広がるような地域をつくり、残すという、そのための1つの手段としての合併であったというふうに私は認識しておりまして、その意味では、前加藤町長さん初め、当時の浪岡町の議会の皆さんとの意思統一ができたと、その結果、合併がなし得たものだと、こういうふうに考えておりまして、だましたつもりもありませんし、だまされたことでもなかろうというふうに思います。
また、一連の不祥事に関連して、秘密主義とか、佐々木一家とか、こういう誹謗中傷に当たるようなお言葉をいただきましたけれども、決して私どもは秘密主義でもありませんし、佐々木一家でもございません。そのために、形だけと言われる「自治体経営システム」については、これは将来世代に責任を持てる自治体経営をするための1つの有力な手段として「自治体経営システム」をやっているものでありますし、ましてや宝のいわゆるリンゴというものについて、これまでどうしても小さいリンゴがいい値で売れなくて農家の手取りがふえない。こういったようなことを皆さんからお聞きした上で、それでは、その部分についてブランド化をして、手取りがふえるような形をつくれないかということで、1つのチャレンジをしようということでこれをやったものでありまして、「おぼこい林檎」についてそんなにおっしゃられるなら、全農家の皆さんともう1度御相談させていただきますけれども、海老名さんだけがリンゴ農家ではございません。どうぞその辺も御理解いただいて、ぜひともみんなで力を合わせて地域の生産者の手取りをふやすために一緒に汗をかいて知恵を出していこうではございませんか。
20 ◯議長(間山勲君) 6番海老名鉄芳議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって海老名議員の一般質問を終了させていただきます。
一般質問を続行します。
次に、28番丸野達夫議員。
〔議員丸野達夫君登壇〕(拍手)
21 ◯28番(丸野達夫君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)28番、清風会の丸野達夫です。
私の前に質問されました海老名議員の御指摘のとおり、私も過去2日間の質問同様に公社関連の質問をいたしませんので、御批判を受けるやに思いますが、私は本議会の通告制度を重んじ、順次質問をしていきたいと思います。
まず最初に、観光行政についてお伺いいたします。
青森の夏の夜を彩るねぶた祭は、青森市民だけではなく、青森を離れた者にとっても、故郷を思う中心になるものであり、市民の誇りと自信につながる大切なものになっており、言いかえれば、青森市民のアイデンティティーをはぐくむ祭りとなっていると言えます。やみ夜に浮き出る幽玄さと独特な色彩で勇壮な歴史的物語性にあふれる立体武者と暑気でかれた心を沸き立たせてくれるはやしは、多くの人々の祭りに対する共感を呼び、感動を与えております。関係者の皆様の御尽力により、東北の一隅にある都市の祭りではなく、日本全国、世界にまでその名が知れ渡るようになりました。まさにねぶた祭は青森の観光行政の中心であると言えます。
主催者発表の人出状況を見ますと、昨年は愛知万博のため、平年よりやや少ない334万人の人出だったものの、この10年間の平均人出は365万人となっており、これらの人出が本市の物産販売、外食部門、旅行業、宿泊施設、観光施設の売り上げに大きく寄与していることと思います。賛否はあるものの、現在企業ねぶた化している要因の一つとして、これらの人出への宣伝効果もあるでしょう。つまり、ねぶた祭における人出状況の増減が本市経済に与える影響が高いことを意味すると考えます。ただ、増加ということになると若干の疑問が残ります。もちろん工夫次第ではさらなる集客も可能でしょうが、ねぶた祭の集客力は期間が限定されており、宿泊施設、交通手段などの物理的制約がある中で、ほぼ上限に達していると思われるからであります。
先日、3カ月ごとに発表される日銀短観や経済概要、夏祭りの入り込み状況と関連ビジネスの動向から、私は毎年平均365万人の人出が与える経済効果を客観的に判断したいと思いました。しかし、そこから導き出されたものは、通年を通して本市の経済はほぼ横ばいであるというものでありました。
では、果たして本当に平均365万人もの人出があったんであろうか。そして、発表されるその数字の数的根拠はどこにあるのかとの疑問が頭をよぎりました。祭りの性質上、また祭りを盛り上げるため、実際の人出よりは水増しされていることは理解できます。もちろん今後も主催者発表の数字が祭り高揚のため300万人以上の人出とされることに異論を唱えるつもりもありません。ただ、祭りの青森経済に及ぼす正しい効果を知り、有効な経済施策を打ち出すためには、科学的根拠のある数字を行政が知る必要はあります。科学的根拠のある数字を知ることは、青森経済の活性化策を練る上で重要と考えます。しかし、本市にはこの科学的根拠のある人出の数字がありません。
では、科学的に数字を算出するのは難しいことでしょうか。正確な実数は不可能にしても、幾つかの正しいデータを用意すれば、より実数に近い数字を導き出す方程式を作成することが可能であります。そこから導き出される数字は、想像よりも少ない数字になることが想定されますが、より実数に近い数字を知ることで、ねぶた祭に向けた真の有効な対応強化策が打ち出されるのではないでしょうか。たとえ想像より少ない数字であっても、ねぶた祭は我々青森市民にとってかけがえのない祭りであることには変わりはなく、青森市の発展とともに、ねぶた祭も少しずつ形態を変えながらも、その魅力を多くの人々に伝えていくことでありましょう。
そこでお伺いいたします。青森ねぶた祭では毎年300万人を超える人出を発表しておりますが、青森ねぶた祭実行委員会や市が観光行政を進めるに当たり、その増減をどのように受けとめ、どのように活用しているのかをお聞かせください。
次に、危機管理について質問いたします。
11年前に兵庫県を中心に発生した直下型地震、阪神・淡路大震災は、過去に経験したことのない被害をもたらし、安全神話を信じていた我々に大きな衝撃を与えました。これを契機に、国や地方自治体で防災計画を見直すなど、国民の防災体制の強化に対する関心は一気に高まりを見せました。その後も、日本各地で大きな地震が続発し、震度6以上の地震をとっても、2000年の鳥取県西部地震、2003年の宮城県北部地震、2004年新潟県中越地震と頻発し、全国的に被害の予断を許さない状況にあります。地震報道があるたびに被災時の苦難を思い出すものの、震災があるたびに高まる防災意識は、平時においてはやや薄らぐ傾向にあるように見受けられます。
地震以外にも平成16年は停滞前線及び相次ぐ台風上陸による風水害など、大規模な被害をもたらす自然災害が各地で多発し、「災」という文字がキーワードになる年となりました。
阪神・淡路大震災以降、国の災害時における初動態勢は確実に上がったと思われます。個々の機関が独自の判断で動き出し、被災地域の連携の輪の広がりを見せた中越地震でそれを感じ取ることができます。
一方、災害に対し住民の意識はどうだったろうかと考えると、疑問が残ります。過去に阪神・淡路大震災で災害の怖さを知っているはずの中越地震の被災者は、ここに地震が来るなんて思っていなかったとのコメントをしています。まさに天災は忘れたころにやってくるの言葉どおりであります。一番大切なのは、今実際に地震が起きたとしても、慌てず適切な対応ができるよう準備しておくことであります。同じ東北で起きた宮城県北部地震においては、負傷者の3分の1は、家具の転倒や落下物が原因であり、専門家の間では避けられたけがが多いとの見方があると聞いております。震災が起きた場合、自分の住む地域がいかに影響を受け、どのような被害が想定されるのか、またどのようにすれば被害を最小限に抑えることができるのか、防災に関して市民一人一人が個々に意識を高める必要があると思います。市民一人一人が防災意識を高められるよう、防災チェックカードのようなものを作成するのもよいでしょう。
災害発生から3日間は自助の期間であり、この3日間は自分自身で自分の身を守らなくてはならない期間だと言われております。つまり、地震発生後数日間は行政もなかなか援助体制を確立できず、水道、ガス、電気などのライフラインを初め、食糧の流通が途絶える可能性が高いことを意味しております。しかし、二、三日間は自分で賄えるだけの準備をしている市民はどれだけいるのか、大変疑問であります。例えば生命維持のために1日当たり1人2リットルから3リットルの水が最小限必要であることを知っている市民はどれくらいいるのでありましょうか。さらには、実際に3日分のその準備をしておられる方々はどのくらいいるのでありましょうか。日ごろからこのような防災意識をしっかり根づかせなければ、いざ災害が発生したときに混乱が生じてしまう可能性があります。市民の防災意識の高揚や防災知識の普及、周知徹底、さらには震災に備えた体制の整備は行政の責務であります。地震発生直後は人命の救助が第一であり、初動態勢を迅速、的確に行うよう準備しておくことが重要であり、物資の備蓄、輸送体制などの整備を行うとともに、初動対応能力の向上が図られることが肝要だと思います。
また、市民の防災意識は時間の経過とともに低下する傾向があり、危機意識を持続的にさせるためにも、居住地域の災害時のシミュレーションや災害に対する正しい知識や意識を市民と共有する必要があると思います。
そこでお伺いいたします。
1、阪神・淡路大震災クラスの震災が本市を襲った場合に想定される被害規模及び市の対応についてお示しください。
2、各町会が取り組んでいる自主防災組織の結成状況をお知らせください。
次に、教育についてお伺いいたします。
連日のように子どもたちを巻き込むむごい事件が報じられております。子どもを持つ親だけでなくとも、日本じゅうがやりきれない気持ちでニュースを見ていることと思います。首都圏では、小学生の4割が危険な目に遭っているというデータも発表され、かなりの不安を感じている方も多いことだと思います。これら子どもを巻き込む犯罪に対し、国の取り組みも早く、今年度の予算にも反映されております。文部科学省の子どもの安全にかかわる予算は、対前年比260%で、集団下校のための待機場所整備、スクールガードの拡充、不審者情報共有システム構築など、警察庁も対前年比122%の予算で地域安全安心ステーション、防犯カメラ機能つきスーパー防犯灯の整備をうたっております。
私たちが子どもを守るためには、まず犯罪の傾向を知ることが必要であると考えます。警察庁発表の「子どもを対象とする略取誘拐事案の発生状況」を見ますと、まず発生時間は子どもの下校時間である15時から18時、発生場所は学校付近以外の道路上、通学路が圧倒的に多くなっており、これは帰宅途中に犯罪に巻き込まれていることが多いことを示しています。犯罪の手段としては、甘言や詐言を用いてや、いきなり車に引きずり込むという手口が顕著になっております。また、自動車等の車両を使用した犯行も多くなっているとのことであります。
では、通学路における現状と問題点はどのようなものがあるのでしょうか。
その1、通学路には必ず1人になってしまう部分があります。事件があると必ずと言っていいほど、学校は集団下校の対策をとりますが、学校も保護者もこの言葉に安心しているところがあるような気がいたします。児童が同じ家に帰るわけではない以上、たとえ集団下校であっても必ず1人になる状況が発生します。同じマンションであっても、隣人に拉致され、殺害されたケースも過去にあったことを考慮すると、やはり子どもが1人になる瞬間は存在します。
その2、少子化によりまばらにしか子どもがいなくなっております。少子化が進むにつれ、地域の子どもの人口密度が少なくなり、子どもが1人になる状況がふえております。
その3、通学路には死角が多い。通学路は車の事故防止を最重要視するために、車の少ない道を想定している場合があります。子どもを巻き込む犯罪が増加するまでは、交通事故を防ぐことが一番重要だったため、これは当たり前のことだと思いますが、人通りが少ない道は人の視線が届かない、死角が生じやすく危険な道になっていると考えます。
その4、学年、クラス、委員会活動、部活動などによる下校時間の差が生じております。時間差の機会がふえれば、その分、子どもの1人下校の可能性や機会がふえます。
その5、友達がいつも一緒とは限らない。親はいつも○○ちゃんと一緒だからと安心しておりますが、その子が欠席している場合もあります。また、下校途中に友達同士のいさかいなどで1人だけ先に、あるいはおくれて泣きながら歩いている子がいたりします。また、忘れ物をして通学路を逆走している子やトイレを我慢して走って帰る子も見受けられます。これもまた1人になる機会がふえるのであります。
その6、安全マップにも問題点があります。通学路の危険な箇所を示す安全マップの作成が行われている学校も多いことと思います。危険箇所を把握することはとても大切なことでありますが、1度調べたことがすべてのケースに当てはまるとは限らないと思います。樹木の成長や降雪の量などにより、季節によっては死角が生まれます。また、時間帯によっても、人の動きや流れは大きく変わり、死角は変化します。
以上の危険にさらされながら、子どもたちは毎日通学いたしております。我々が今しなければならないのは、その危険を少しでも回避することであり、通学路を設定した時期が古ければ、現状と異なる可能性を把握し、点検してほしいと思います。また、必要に応じては、下校前にトイレに行くよう指導したり、忘れ物をしてもとりに戻らないことを徹底するなどし、子どもを1人にする機会を減らす注意をすることも大切だと考えます。各学年ごと、各委員会や部活ごとなど、学校の終了時刻を明確にすることも有効だと思います。幼稚園や保育園等でお迎えの時間になると、必ずその時間で保育を終了いたしますが、それと同様に、クラス活動や委員会活動でも、もう少しでできるのにというような場合でも、個別に保護者に連絡できる場合を除いては、きょうはここまでとやめる勇気も必要ではないでしょうか。
通学路だけではなく、池田小事件に代表されるように、子どもたちにとって学校内でも安全と言える状況ではなくなりつつあります。それに対応すべく、全国の学校で防犯・監視カメラの運用やオートロック玄関等の導入を図っております。青森市でもインターホン対応の学校がふえてきております。子どもが被害に遭う事件が多発している状況を考えますと、監視、閉鎖型の安全対策はやむを得ないと思いますが、地域に開放された学校や地域とともに活動する学校を標榜していることと何か逆行するような気もいたします。当然、子どもの生命、身体の安全、安心確保を最優先に考えることはもちろんですが、同時に不信感を助長することのないよう留意されることを切に願います。
そこでお伺いいたします。
1、通学路における犯罪防止に向けた安全確保について、学校の取り組みについてお聞かせください。
2、校内における不審者対策の現状と体制についてお示しください。
以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
22 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。角田教育長。
〔教育長角田詮二郎君登壇〕
23 ◯教育長(角田詮二郎君) 丸野議員の教育行政についての2点の御質問にお答えいたします。
初めに、通学路における安全確保に関する学校の取り組み状況についての御質問にお答えいたします。
各学校では、通学路の安全点検のほか、こども110番連絡所や危険箇所を明記した通学路の安全マップの作成、集団下校を含めた登下校指導、防犯笛の使い方などを指導する不審者対策防犯訓練を実施するなど、児童・生徒が安全に安心して通学できる環境づくりのための対策を講じております。また、登下校時につきましても、地域の皆様の御協力をいただきながら、学校安全ボランティアを組織し、地域の監視、巡回を行い、さらには、地域住民や警察を含めた関係機関と一体となった学校安全委員会も組織するなど、安全対策についての情報交換をしながら、子どもの安全確保に努めているところでございます。
本市では、各学校の安全確保への取り組みを支援するために、警察署、消防署、学校関係者、PTA連合会、町会、民生児童委員、各種防犯団体など、28団体で組織した青森市子どもを犯罪から守る学校支援協議会を定期的に開催し、各団体の見守り活動や不審者等に関する情報をいち早く各学校に通報するなどの情報連絡体制の強化に取り組んでおります。今年度は特に警察署と連携して、子ども見守り活動のポイントという不審者対策に関する手引を作成し、各学校や見守り活動をしている関係者等に配付して、学校と地域がより一層連携し、安全確保が効果的に行えるよう努めているところでございます。
自分の命は自分で守ることが基本になるとはいえ、不審者等から子どもを守るには、学校、家庭、地域が一丸となって取り組むことが不可欠であります。今後とも子どもたちを地域みんなで守っていく地域防犯バリアの構築に向け、学校や地域住民、関係機関等と連携しながら、児童・生徒の安全確保に力を注いでまいります。
次に、校内における不審者対策の現状と体制についての御質問にお答えいたします。
校内における児童・生徒の安全確保に関しましては、平成13年の大阪教育大学附属池田小学校で発生した児童殺傷事件を契機として、地震、火災など、これまでの危機管理に加え、各学校において侵入者に対する危機管理マニュアルを再度点検、確認してまいりました。本市では、インターホンの整備に加え、校内巡視や職員、生徒昇降口の施錠により出入り口を限定し、来校者の確認を行うことで、より実効的な防犯体制の構築を進めてまいりました。また、不審者が校内に侵入した場合の対策としては、防犯ブザーを配備したり、平成16年度からはさすまたと催涙スプレーを配備し、学校における不審者対応訓練なども実施してまいりました。特に不審者の校内侵入対応訓練に関しましては、教職員に対し不審者への対応や役割確認、関係機関と校内の連絡体制の確認、さすまたの使い方を、そして児童・生徒に対しましては、教室内避難や避難場所への移動、自分で自分の身を守るすべを体得するという観点で実施しております。昨年度は、分校を含めました全小学校と中学校17校の計71校で不審者侵入等防犯訓練が実施されており、今年度は全小・中学校で実施する計画となっております。
以上のような不審者の校内侵入防止対策のほか、学校の実情を理解してもらうために、訓練の状況や不審者情報を伝える学校だよりを町会へ配布したり、防犯訓練を参観日などの地域の方が集まる学校開放日に実施したりしております。さらに、訓練の様子を学校のホームページに紹介するなどの広報活動を行い、地域と学校が連携して不審者対策に取り組めるよう、地域に働きかけをしているところでございます。
24 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。経済部長。
〔経済部長澤田幸雄君登壇〕
25 ◯経済部長(澤田幸雄君) 丸野議員の観光行政についての御質問にお答えいたします。
青森ねぶた祭実行委員会が発表しております祭りの人出につきましては、昨年は334万人で、新幹線「はやて」効果があった平成15年に比べ約8%減となっておりますが、この算出につきましては、ハネト、観覧席、沿道客の流れ、駐車場利用状況などを勘案して発表しております。このうち、ハネトの参加状況につきましては、運行コース内の4カ所に配置された4人の記録員が目視し、計測した数字をもとに割り出しており、平成17年では9万8000人で、新幹線八戸開業を迎えた直後の平成15年に比べ約7%増となっております。また、実際に有料席を購入し、席に座って観覧する人の数字として、観覧席の売り上げ数は、昨年は6万384席の売り上げ、平成15年度に比べ約7%減となっております。青森ねぶた祭の人出は、これらの実績値やさまざまな要素を勘案しながら算出されておりますが、人出の増減を踏まえ、青森ねぶた祭実行委員会では、近年、携帯サイト開設などのPR方法の充実やラッセランドでのねぶたガイドや駅前総合案内所の臨時開設など、祭りの受け入れ体制の整備に力を注いでいるほか、ねぶた祭特別検討委員会を開催し、ねぶた祭の課題とその対策についての検討を重ねております。
いずれにいたしましても、ねぶた祭にかかわる施策は、費用対効果を考慮に入れたものであることが必要であり、新幹線新青森駅開業が迫る中、他の祭りも参考にしながら、観光消費を伸ばしていくため、できるだけ多様なデータの収集に努め、新幹線開業効果を最大限に享受できる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
26 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。総務部理事。
〔総務部理事小林順一君登壇〕
27 ◯総務部理事(小林順一君) 危機管理についての2点の御質問に順次お答えいたします。
市では、災害対策基本法の規定に基づき本市の防災体制の整備強化を図ることを目的に、その指針となります青森市地域防災計画を策定し、各種防災施策を進めてきたところであります。また、この計画の基礎資料とするための地震災害予測調査であります青森市地震防災アセスメントを平成11年度に実施いたしましたが、旧浪岡町との合併を受けまして、平成17年度には浪岡地区における本調査を実施したところであります。これらの調査におきましては、比較的発生率の高い太平洋側で発生する地震として、昭和43年の十勝沖地震等を参考に、そのマグニチュードを最大級の8.2としたケースと、発生確率は低いものの、阪神・淡路大震災のような甚大な被害をもたらすおそれのある内陸の活断層による直下型の入内断層で発生するマグニチュード7.2程度の地震の2つの地震ケースを想定し、建物、火災、ライフライン、交通、人的被害などについての被害予測を行ったものであります。
その予測結果でございますが、議員、御質問の震災のようなより多くの被害が予想される入内断層地震ケースの場合では、市内中心部のほとんどにおいて震度6強を記録し、その他の地域におきましても半数近くが震度6弱を記録するとされており、その被害の規模は建物の全壊が2万39棟、半壊が1万6620棟、建物の焼失が874棟、死傷者は人口の1.47%に当たる4675人、罹災者は28.56%の9万701人と見込まれております。
このような震度6を超える大規模な地震が発生した場合の市の対応についてでありますが、市では青森市地域防災計画に基づき、市長を本部長とする災害対策本部を早急に設置し、全庁を挙げて情報の収集に当たるとともに、災害応急対策として、避難所の開設や医療、救護の対応、交通障害の解消などの措置を行うための各種体制を整え、必要に応じて自衛隊への災害派遣要請や、現地災害対策本部の設置、国、県、他市町村並びに指定公共機関等への応急及び復旧対策のための応援要請を行い、さらには現時点で18の民間団体と締結している応援協定に基づき、医療救護活動や防疫活動、道路交通確保のための応急対策、生活必需物資の供給などの応援を要請する措置を行い、迅速かつ適切な災害復旧活動に当たることとしております。
なお、このような大規模な地震などの災害発生時には、行政のみでの対応は困難でありますことから、平常時より総合防災訓練の実施や防災会議の開催などにより、各関係機関との連携強化に引き続き努めてまいりたいと考えております。
次に、自主防災組織についての御質問にお答えいたします。
大規模な災害が発生した場合には、交通網の遮断やライフラインの寸断などにより、防災関係機関の対応がおくれたり、阻害される場合が予想されますが、このような事態において被害を最小限にとどめるとともに、被害の拡大を防止するためには、地域における自主的な防災活動が非常に重要であると考えております。
本市におきましては、地域における防災力の強化を図るため、町会を単位として災害発生時の初期消火や被災者の救出、救護、避難誘導等をみずから行う自主防災組織の結成促進や育成に努めているところであり、現在49の町会で結成され、毎年定期的に防災訓練を実施するなど、各組織とも積極的に活動されております。しかしながら、その結成率は14.3%とまだ低いことから、この自主防災組織の結成を促すために、市では機会をとらえ積極的に防災講習会を開催するとともに、新たに自主防災組織を結成した町会に対し、消火器、折り畳み担架、救助工具セットなどの防災資機材を現物支給する支援を行っております。さらに、組織の育成のために町会等で行う防災訓練に対しても可能な限り物的、人的支援を行うとともに、防災訓練を実施する町会には使用した消火器の詰めかえに係る経費の助成を行っているところでもあります。
いずれにいたしましても、市といたしましては、ただいま申し上げましたように、庁内及び防災関係機関が連携した防災体制の一層の強化に努めるとともに、自主防災組織の結成促進や育成を図り、地域における防災力を高めながら、市民と行政が一体となった災害に強いまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
28 ◯議長(間山勲君) 28番丸野達夫議員。
29 ◯28番(丸野達夫君) 御答弁ありがとうございました。意見と質問をしたいと思います。
まず意見からですけれども、教育行政なんですけれども、質問する私もむなしいんですけれども、答える教育長も恐らくこんな時代が来て、こんなことに答弁しなければいけないというのは非常に悲しい出来事だと思うんですよ。少なくとも20年前はこんなことを心配しなくてもいい時代だったと思います。やっぱり子どもが安全であるということは当たり前のように思っていますけれども、隣に犯罪がすぐあるということもまたこれは怖いことであって、一番問題なのは、恐らく教育長、御答弁にあったように、地域、そして親、学校、三位一体となって守っていくんだという考え方、そのとおりだと思うんですが、そもそも地域の住民や保護者、その方々が信用できるかというそういう難しい命題に必ず当たってしまうんですね。というのは、秋田県の藤里町なんかを見ても、顔見知りの犯行という状況になってしまいますので、やっぱりこれまでは学校なんかでも人を疑ってはいけませんよと教えておきながら、実は身近な人を疑わなければいけないという、子どもが大人を信用できないような世の中になってしまっている。そういうものを忠実に守った子どもこそがまさに犠牲者になっていて、逆に矛盾するような感じがするんです。とっても悲しい話なんですけれども、やはりそれを防ぐためには見回りするときも、お気をつけていらっしゃると思うんですけれども、人を信用しないわけじゃないですけれども、やっぱり2人以上になって相互監視するしかもう手がないのかなと思います。恐らくそうされていることだと思うんですけれども、それ自体本当は子どもにとっても私はいいことだとは思わないんですが、やむを得ないでしょうねと。
それと、赤木議員なんかもPTA会長でよく知っていらっしゃると思うんですけれども、PTA活動が保護者に相当負担をかけているような気が私はするんです。それをやめろと言ってもなかなか難しい状況でしょうけれども、日常活動に負担がかかっていると、いざというときに、さあ、PTAさん、動いてくださいと言っても、なかなかフットワーク軽く動くというのができるのかなと、わからないんですね。いざとなればどうなるのか。最終的に負荷をふやすと、PTAの人たち、好きでやっているんじゃないよというふうな言葉で返ってくるんですが、その気持ちもわからんでもないなと。ですから、やっぱり日ごろからなるべくPTA活動、負担を軽くできるような工夫も凝らしていただければなと思います。それぐらいしか意見はないんですけれども。
それでも、角田教育長さん、答弁があったように、学校でもいろんな防犯対策をやっているなということは、私も自分の息子から聞いてよくわかっております。それについては頭の下がる思いもしております。何か、「いかのおすし」と言うんですか、行かない、乗らない―あれ、何でしたっけ。済みません、ちょっと、何でしたっけ。後でそれをちょっと教えてください。そういう形で非常に取り組んでいらっしゃるなと思って、子どもたちもそれを真摯に受けとめて不審者対策に役立てているんだろうなと思います。それはそれで意見として述べさせていただきます。
次に、順番がばらばらになりますけれども、危機管理ですけれども、入内断層に地震があった場合、青森市民の死傷者4675人、うち浪岡が665人、罹災者9万701人、うち浪岡が7194人というデータを先日いただいて、こうならないようにあわよくば願いたいんですが、こういうことを市民の皆様とやっぱり情報を共有して、いざというときの糧にできるようにしていただきたいなと思います。
先日、議員には青森市地震防災アセスメント調査報告書概要版というのが配られましたけれども、非常によくできていて、もっと皆さんの目に触れられるところにあればいいなという思いから、これは簡単な質問です。何部つくられて、どのようなところに配付されているのか、お知らせいただければなと思います。
あと、観光行政ですけれども、理事、答弁がありましたように、状況、なかなか本音で語るのも難しいとは思うんですけれども、実数は少ないというのはもうだれもがわかっていることですので、それはいいんですが、やはり有効な経済施策を打ち出すためには、より実数に近い数字を何らかの形でとる必要があると思うんですけれども、それは必要性を感じているんですよね。それはさっきの言葉の中でいろんなデータを収集する必要があるという言葉で締めくくられていると思うんですけれども、それを確認だけさせてください。
そこをお願いします。
30 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。総務部理事。
31 ◯総務部理事(小林順一君) 今回行った地震防災アセスメントを何部作成し、どういうところに配付したのかという再質問にお答えいたします。
このたび浪岡地区で行いました地震防災アセスメントの調査の結果報告書の本体は、その調査内容と結果を詳細に掲載したもので、約300ページを超える冊子となっております。この本体の冊子につきましては、10部作成いたしましたが、その配付先として、本庁舎及び浪岡事務所、さらに市民図書館などに配付し、このたびの青森市地域防災計画の見直しの際などに活用するということにしております。また、その主な内容について、関係者や各関係部局にお知らせするため、その概要版の冊子ですけれども、そちらの方を200部作成しておりまして、議員各位を初めとして、青森市防災会議の委員の方々及び庁内各部、関係機関へ配付しております。さらに、この結果のうち、主な内容について広く地域の皆様へお知らせするため、浪岡自治区地域協議会だよりに掲載し、浪岡地区の全世帯約7000世帯へ毎戸配布することとしており、市のホームページにも本市全体でのデータとしてそれを掲載するということとしております。
以上でございます。
32 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。経済部長。
33 ◯経済部長(澤田幸雄君) 再度の御質問にお答えいたします。
ねぶた祭など観光に係る施策につきましては、人出も去ることながら、そのほかにも経済効果が期待できる交通でありますとか、お土産品の購入でありますとか、飲食など、いわゆるさまざまなデータにも焦点を合わせまして収集、検討し、施策に結びつけていきたいというふうに考えております。
34 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。教育長。
35 ◯教育長(角田詮二郎君) 先ほどの丸野議員の「いかのおすし」というこの5つの合い言葉、これは子どもたちを連れ去りなどの被害から守るために、こういうふうな簡単な言葉で大切なことをしっかり覚えましょうということで指導している言葉でございまして、いわゆる「いか」というのは、ついていかないという、知らない人には絶対ついていかないというその「いか」でございます。次の「の」は、乗らないということです。他人の車とかに乗らない、あるいは他人の誘いに乗らないということ。それから「おすし」の「お」、これは大きな声で叫ぶというふうなことです。危険を知らせるために大きな声で叫ぶということ、あるいは防犯笛を吹くとか、ブザーを鳴らすとか、そういうふうなこと。「す」はすぐに逃げる。危ない目に遭ったらすぐ逃げる。それから、「し」は知らせる。何かあったら大人の人に知らせるという、それで「いかのおすし」ということを覚えなさいということでございます。
以上でございます。
36 ◯議長(間山勲君) 丸野議員。
37 ◯28番(丸野達夫君) 済みません。1分で終わります。
教育長、ありがとうございました。質問している私が「いかのおすし」を説明できなくて、大変恥ずかしく思いますけれども、取り組み、大変ありがたいなと思っておりますので、今後とも引き続き強化していっていただければなと思います。
それと、危機管理について意見だけ1点述べます。先ほど私が飲料水3日分用意している人がどれぐらいいるかということを述べたと思うんですけれども、阪神・淡路大震災で被害をこうむった兵庫県のまとめによりますと、今現在でも飲料水を3日分備蓄している人は1割にも満たないというアンケート結果があります。さらには、非常持ち出し用食糧を3日分以上備蓄している人も3割に満たない。やはり被災に遭っても、遭った瞬間はやっぱりやばいなということで防災意識が急に高まるんですけれども、その後、やっぱり減っていってしまって、自分だけは例外だというふうな思いになってしまいます。どうしてもそのようなことは避けられないんですけれども、いま1度市民の防災意識を高められるよう施策の方で反映していっていただければなと思って、質問を終わります。
以上です。
38 ◯議長(間山勲君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時47分休憩
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午後1時開議
39 ◯副議長(奈良祥孝君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、26番斎藤憲雄議員。
〔議員斎藤憲雄君登壇〕(拍手)
40 ◯26番(斎藤憲雄君) 26番、社会民主党・市民連合の斎藤憲雄です。市長を初め理事者の皆さんの誠意ある御答弁をお願いし、一般質問をさせていただきます。
質問の第1点目は、産業課題についてであります。
私は、これまで本市経済の活性化と雇用創出の視点から何度か質問をしてまいりました。そして、経済部長を初め職員の皆さんが地場中小企業の育成について努力されていること、改めて敬意を表すものであります。そして、これら質問の中で、金融機関や保証協会あるいは商工会議所、中小企業中央会等とそれぞれの審査基準を照らし合わせ、地場中小企業への新商品開発への資金融資について相互に検討していくべきではないかとも提案もさせていただきました。とりわけ金融機関については、企業の業績や状況を踏まえ、その都度ランクをつけ、融資の有無の判断をしているようでありますが、その審査内容の信頼性を高めるため、商工会議所等と検討をしながら、その企業の状況や今何を進めているかなどの情報を得ることにより、企業の潜在能力についての判断材料となり、より正確な裏づけのもとに融資が適当かの判断ができるものと考えます。
そこで、現在、中小企業の状況についてでありますが、先日、県内小規模企業の設備投資の目的について報道がなされました。それを見ますと、補修、更新が65.8%、省力化、合理化及び新規事業進出がともに10.5%、売り上げ増加が7.9%となっており、その投資額については、100万円から300万円未満が3分の1、500万円未満が4分の3となっております。このことを考えますと、現状を維持するのが精いっぱいの状況をうかがい知ることができますし、企業の中には新商品開発の意欲はあるが、財政的に困難、あるいは新商品を開発してもその販売ルートを確保できないなど、悩んでいる企業もあると思います。その一方、雇用状況も最悪の状況にあり、高校新卒者の就職状況を見ても、県内就職者より県外就職者の方が多く、昨年1997年以来、就職が転勤者を上回っており、次代の青森を支える若者が流出していることになります。この解決策は地場企業の活性化しかなく、その手助けをしていかなくてはならないものと思います。そのため、国では中小企業経営革新等総合支援法の制定や地方自治法施行令の改正など、自治体の随意契約での物品購入の幅が拡大され、本県においてはあおもり新商品開拓実施計画認定事業、いわゆるレッツBuyあおもりがスタートし、本市においても同様の認定事業が展開をされています。そして、県では2月10日に、本市では5月11日にそれぞれ認定業者の新商品説明会が行われています。
そこで質問です。新商品開拓に意欲のある企業の後押しをしていくことが今求められていますが、認定商品の説明会が行われ、そして今後どのように進めていくのか、その考えをお示しいただきたい。
質問の2点目は、環境問題についてであります。
環境問題について本市の取り組みは、平成12年3月にISO14001を認証取得し、7つの基本視点に基づいた環境計画が作成され、平成22年度をその目標年度として取り組んでまいりました。この問題については、地球温暖化やフロンガスの大気中への放出によるオゾン層破壊が国際的に大きな課題となったことがその発端となっています。この国際的動きは、1992年6月にブラジルのリオで開催された環境と開発に関する国連会議、いわゆる地球サミットから始まり、1996年に国際標準化機構ISOが設立され、翌年には日本が温室効果ガス6%削減を決めた京都議定書が採択、昨年2月に同議定書が正式に発効し、国際的拘束力を持ちました。また、オゾン層保護については、1992年11月に採択されたモントリオール議定書によってフロン等のオゾン層破壊物質の生産、消費量の全廃の前倒しと規制物質の追加が確認され、5種類の特定フロンの全廃、その後改正となり、代替フロンの2020年までの全廃が決められています。
国内的には、オゾン層保護法、フロン回収破壊法等が制定され、現在では特定フロンについてはほぼ全廃の状態ですが、代替フロンについては種類によっては微増しており、約5万トンが出荷され、その回収率は10%以下にすぎないと報告されています。
こういう中、本市では、本庁を含む3施設及び病院などの3事業所へのISO規格の適用など、積極的に取り組んでまいりましたが、本年3月3日にみずからがISO規格に適合しているかどうかを確認する自己宣言方式に移行することといたしました。これは仙台も独自の環境マネジメントシステムである新・仙台市環境行動計画に基づいて本年4月から実施していることでもあり、追随したのではとも感じられました。私は、この自己宣言方式が果たしてよいのかどうかまだ判断はつきかねますが、もし年間約400万円が必要とされる外部審査による登録料等の削減にあるとすれば、疑問もまた生じてまいります。
そこで、さきに述べましたが、代替フロンの県及び本市での使用状況についてでありますが、歩道融雪の県7事業について県土整備部に伺いましたところ、野内地区が電熱融雪であり、ほかの6事業が代替フロンを使用した融雪装置を設置しています。また、本市においても、本町での歩道融雪も代替フロンを使用すると聞いております。この方式はランニングコストがかからないことと代替フロンはパイプから漏れることがないので大丈夫とのことでありました。しかし、このタイプには作動液にアルコールを使用するものもあるとのことであり、その使用物質について検討しなかったのかとも思います。
その一方、平成13年に作成された青森県地球温暖化防止計画に代替フロン等の回収、適正処理が記載されていることや本市もISO規格の継続をうたっていること、平成12年に出された本市環境計画でもフロンの回収がうたわれ、さらに「ネクスト Aomori 推進プラン」の中には、青森市地球温暖化対策実行計画の策定も考えられていることからも、代替フロンの使用には疑問を感じるところであります。
そこで、いま1度考えていただきたいことは、北国のくらし研究会が電熱式の面状発熱体を開発し、なぜか大館市で試行中であると聞きました。そこで、同研究会に問い合わせをいたしましたところ、1平米当たり従来の電熱式より3分の1程度、灯油方式より3分の1ないし4分の1程度割安になるとのことでありました。つまり本市が補助金を出している同研究会が開発している商品をなぜ使用しようとしないのか。また、なぜ地場製品を使用しないのか、非常に疑問を感じます。
そこで質問です。歩道融雪で地熱方式を採用していますが、代替フロンを使用していることから、北国のくらし研究会の商品を採用してはどうか、そのお考えをお示しいただきたい。
質問の3点目は、説明責任についてであります。
本市においてこれまで北国型集合住宅の問題や公立大学問題、最近では新情報システムや文化スポーツ振興公社の問題など、大小さまざまな問題や不祥事が続発してまいりました。そしてこの間、職員への懲戒解雇を含めた懲戒処分が行われてまいりました。しかし、さきに述べた問題については管理責任も含めその責任の所在が明確にならないままとなっております。そのため、市民の皆さんからは、結局どうなったのかとも聞かれます。このことは、市民の皆さんに対する説明責任が十分に果たされていないということでもあります。
そして、直近の不祥事は文化スポーツ振興公社の問題であります。この問題については、マスコミが先であり、議会への説明は後日となり、不快感を感じざるを得ません。これまで本市は金銭にかかわる不祥事への対応、例えば改善プログラムがどのように機能していたのかなど、市民の皆さんはそのチェック機能について非常に大きな不信感を抱いているものと思います。
また、新情報システム整備の問題は、予算の問題やコンサルタント料の問題、さらにソフトアカデミーの運転資金のための専決処分の問題、そして、ソフトアカデミーにその管理能力があるのかどうか、1度失敗した事業者に再度要請しているという問題など、数え上げていくと多くの疑問があり、非常にわかりづらいものとなっております。この問題については、受注側の責任もありますが、発注側としても発注先を把握していなかったという責任もあるように感じられます。そして、今後、ソフトアカデミーがデータセンターとしての役割を担っていくことになっておりますが、私はこの間、ソフトアカデミーに技術的能力も含めた業務処理能力があるのか疑問を呈してまいりました。そして、今後、データセンターとして機能していくのであれば、総務省のデータセンターの要件等を満たしていかなくてはなりません。この要件については、セキュリティーを含め6つの要件があり、その要件を満たすため、現在着手しているようでありますが、一番重要な点はセキュリティーであります。このセキュリティーが完全であれば、信用性につながってまいりますが、この点も含め十分な説明がなされなければ、なぜソフトアカデミーなのかという疑問は解消されません。
そこで質問です。
その1つは、この間大きな問題が続発してまいりましたが、これらに対する責任の所在が明確になっていないと思います。その点のお考えをお示しいただきたい。
その2つは、ソフトアカデミーにデータセンターを設置するとすれば、そのセキュリティーなどを含めた厳しい要件を満たすことができるのか、お考えをお示しいただきたい。
質問の4点目は、地域問題として空き家対策についてであります。
この問題については、核家族化が進み、それによって空き家もまたふえているのが現状であります。そして、市内においても多くの空き家が存在し、危機管理室への相談件数も累積約100件にも達するとのことでもあり、危険と思われる空き家につきましても、2けたに達するとのことでありました。しかし、現実にはもっと数多くの空き家が存在するものと思います。
私の住む富田にも空き家があり、昨冬の雪で屋根が落ち、近所の方から危なくて道路を歩いていられない、何とかならないかとの相談が町会に持ち込まれています。そして、この間、持ち主に適当な管理を市や消防から通告がなされましたが、その通告は実行に移されていないのが現状であります。そこで、いろいろ聞いてみますと、持ち主に財力がないなどの諸事情があり、そのまま放置されていることも多いとのことでもありました。
その1つの例として、町会の皆さんが力を合わせ、空き家を解体した事例もあると聞きましたが、木造で人力で解体できる程度のものであれば可能でしょうが、重機を使用しなければ解体できないとすれば、坪当たり2万5000円から3万円程度の費用が必要となり、100万円以上の資金が必要となれば、町会や個人のカンパでは無理が生じてまいります。さらに、持ち主との折衝や解体した後に、売却への可能性が高くなり、売却となった場合、何のために解体したのかわからなくなってまいります。
そこで、本市総合計画「ネクスト Aomori 推進プラン」にも拡充事業として放置空き家対策事業の項があり、その中で、状況により必要最低限の安全管理を行うとし、所管部署及び方向性を整理し、効果的な対策を図るとしております。
そこで質問です。この危険廃屋対策についてどのようにしていくのか、そのお考えをお示しいただきたい。
以上、一般質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
41 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。経済部長。
〔経済部長澤田幸雄君登壇〕
42 ◯経済部長(澤田幸雄君) 斎藤議員の産業課題についての御質問にお答えいたします。
青森市新商品開拓者認定事業は、平成16年11月、地方自治法施行令が改正され、随意契約が可能な事由に、「新商品の生産により新たな事業分野の開拓を図る者として総務省令で定めるところにより普通地方公共団体の長の認定を受けた者が新商品として生産する物品を、普通地方公共団体の規則で定める手続により、買い入れる契約をするとき」が追加されたことを受けまして、昨年8月から実施し、これまで認定した市内の8社、8商品について市での物品購入などの際、金額の大小にかかわらず随意契約が可能となっております。
本市におきましては、これまでこれら認定新商品について市のホームページに掲載し、職員及び市民への紹介を行ってまいりましたが、今後、さらなる市の各事業における活用検討及び購入の促進を図るため、本年5月11日、市役所柳川庁舎において認定事業者7社により、新商品の展示やプロジェクターなどを用いた新商品PRを行う説明会を開催いたしました。この説明会には、認定商品を活用することが可能と考えられる庁内の関係部局から25名の職員が参加しており、認定商品の詳細について理解が得られたものと考えております。
今後におきましては、市内事業者の新商品の開発意欲を喚起させ、ベンチャーの育成や新たな産業の創出を促すため、市の事業において認定商品を積極的に活用するよう努めてまいります。
43 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。都市整備部理事。
〔都市整備部理事加福和夫君登壇〕
44 ◯都市整備部理事(加福和夫君) 斎藤議員の環境問題についての御質問にお答えいたします。
市道うとう橋通り線整備事業は、新町通りと柳町通りとの交差点からホテル青森前交差点までの延長約700メートルの区間において、電線類の地中化と歩道融雪整備を平成13年度から着手しており、現在、柳町通りの交差点から青森県土地改良会館付近までの延長約170メートルの区間について整備が完成しております。
議員、お尋ねの歩道融雪システムでございますが、地熱エネルギーを熱源としたヒートパイプ方式を採用しております。当システムは、ボーリングにより地下に埋設した採熱井戸に熱伝導のための作動液を封入密閉したヒートパイプを挿入し、放熱部を舗装内に敷設することにより、作動液の地中の温度と路面温度の温度差で自動制御的に地下熱を路面に伝達し、融雪を行うシステムであります。
今後も融雪施設の選定に当たりましては、整備費や維持管理費などの経済性、安全性はもとより、地区の地理的条件や気象条件などを踏まえながら、さらには環境面にも配慮しつつ、システムの選定を行ってまいります。
次に、北国のくらし研究会により開発された融雪システムの御質問にお答えいたします。
当システムは、改良アスコンの中に発熱体を特殊加工した新しい発熱体で、温度設定が自由にできる面状発熱体であります。面状の発熱体を舗装下部に敷設し、通電することにより、従来のシステムより効率的な融雪が可能であり、電気代も他の電気融雪システムに比べ半分以下であることが確認されております。
市といたしましても、先ほど申し上げましたとおり、経済性、地理的条件、気象条件、環境面への配慮、安全性などを総合的に検討し、当システムがすぐれていると判断された場合は積極的にその活用に努めてまいりたいと考えております。
45 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。自治体経営監。
〔自治体経営監米塚博君登壇〕
46 ◯自治体経営監(米塚博君) 説明責任に関する総括的な御質問にお答え申し上げます。
市ではこれまでも事件、事故を含む市政に関する重要事案につきましては、その内容や進捗状況及びその結果の処理等をしかるべき手続を踏み、議会、そして記者会見などの機会を通じまして、議員の皆様を初め、市民の皆様に速やかに御説明申し上げてまいりました。このうち、事件、事故にかかわる事案につきましては、その重大性を考慮し、事案の経緯やその管理責任を含めた責任の所在について明らかにし、随時公表の上、説明責任を果たしてまいりましたが、これからもこの姿勢を貫いてまいります。
これら一連の説明責任を果たす上では、特に事件事案につきまして、何よりもその実態をしっかり把握し、正確を期する必要があること、また往々にして法手続を含めた対応が求められますことから、慎重に対処しなければならず、その経過の中で一部、即時には説明に及べないこともございますが、今後ともその責任の所在や厳正な対処をも含め、可能な限り適時適切な説明責任を果たしてまいります。
47 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。総務部長。
〔総務部長横山精一君登壇〕
48 ◯総務部長(横山精一君) 説明責任についてのうち、データセンターに関する御質問にお答えいたします。
御案内のとおり、総務省の示す公共ITにおけるアウトソーシングサービスに関するガイドラインにおきましては、地方公共団体がサーバーを設置する施設、いわゆるハウジングに関するサービスをアウトソーシングする際に必要となるハウジング要件とサービスレベルについて、スペース提供サービス、電源提供サービス、空調提供サービス、ラック提供サービス、災害対策サービス、セキュリティーサービス、この6項目が掲げられております。
その具体的な要件を申し上げますと、1つに、スペース提供サービスにおいては、IT機器設置スペース、防火、照明及び非常灯、床面などの要件、2つに、電源提供サービスにおいては、電源対策についての要件、3つに、空調提供サービスにおいては、空調容量、空調稼働時間などの要件、4つに、ラック提供サービスにおいては、搭載重量、かぎ管理などの要件、5つに、災害対策サービスにおいては、地震、水害、雷対策などの要件、6つに、セキュリティーサービスにおいては、入退室制限、入退室記録といったそれぞれに細かなサービス要件が示され、またハウジングにおいては、消防法及び建築基準法に準拠することとされております。
データセンターの設置場所につきましては、こうした総務省の示すガイドラインに基づいたセキュリティーの確保を図りつつ、できるだけハウジング経費や運用経費の圧縮が可能な場所について、
株式会社ソフトアカデミーあおもりと市で検討してきた結果、一部施設の改修により、これらの条件を満たすことができる
株式会社ソフトアカデミーあおもりにデータセンターを設置することといたしたものであります。
49 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。総務部理事。
〔総務部理事小林順一君登壇〕
50 ◯総務部理事(小林順一君) 地域問題の空き家対策の必要性に関するお尋ねにお答えいたします。
空き家対策につきましては、市民の安全、安心を守るという観点から、市民や町会などからの相談があった場合、速やかに現場を調査した上で、倒壊の危険性や防犯、防災上の問題があるなど、市民の皆様に何らかの危険が及ぶおそれがあると判断したときには、登記簿調査等により所有者を特定した上で、建築基準法に基づく建築物の維持保全に関する通知及び青森地域広域消防事務組合火災予防条例に基づく指導通知書を当該建築物の所有者へ発送し、適切な維持保全などの改善を図っていただくよう行政指導を行っているところであります。
また、空き家の損壊が著しく、緊急に対応しなければならないと判断したときには、消防を初めとする市の関係部署はもちろんのこと、東北電力やNTTなどの民間企業とも連携を図りながら、地域の方との協力のもと、屋根のトタン及び建築材の飛散防止のための措置や倒れるおそれがある柱に対する補強措置などを講じるとともに、降雪による落雪の危険性がある場合には、雪庇の除去作業を行うなど、危険回避のために必要な応急的対策を講じることにより、地域住民の皆様の安全確保に努めているところであります。
このように危険な放置空き家に対しましては、市として必要な対応策を講じてきたところでありますが、中には行政指導などを行っても適切な維持保全が実行されないケースや所有者の特定に至らず、行政指導を行うことができないケースもございます。そのような中、一部の地域におきましては、弁護士等との協議を重ねながら、地域における危険回避を目的として、住民が協力して放置された危険空き家をみずから撤去したという例もございますが、建物の状態や隣接する住家等への影響などを考慮いたしますと、すべての空き家においてそのような対応を行うことは難しく、仮に町会で撤去するとしても、建物の規模等によっては専門の業者に撤去作業を依頼せざるを得ないこともあり、その場合には相当な経費を要することなどから、対応に苦慮している状況にあります。
市といたしましては、市民の皆様の安全を守ることや公平性の確保といった観点から、まずは所有者を特定することに力点を置き、民法を含めた法制上の取り扱いにも目を向けながら取り組むことが望ましいと考えております。当面は、放置空き家対策にかかわる庁内の推進体制の見直しを図るとともに、町会など地元住民の皆様からの御意見を伺い、連絡をより密にしながら必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
51 ◯副議長(奈良祥孝君) 26番斎藤憲雄議員。
52 ◯26番(斎藤憲雄君) 御答弁ありがとうございます。
まず産業課題についてでありますけれども、実は前回3月議会の際の予算委員会で、我が会派の鳴海委員がこの点についてちょっと質問をさせていただきました。今、その答弁書をちょっと見ながら答弁を聞いていたんですけれども、80%同じなんですよね。とすれば、それ以降全然進んでいないということになりますよね。
実はこの「ネクスト Aomori 推進プラン」をずっと見ていたんですけれども、そういった中では、平成18年度の取り組み方向として、「産業ネットワーク形成のためのコーディネートをし、産業間・産学官の連携を深めながら、事業者の付加価値創造のための活動を促進します」、その後段の方には、「起業・創業に伴う資金供給の円滑化を図ります」というふうに記載されているんですね。だとすれば、もう平成18年度に入っているわけでありますから、何らかの形で具体的な方向性というのはやはり示されていかなくてはならないのではないかというふうにも思っているんですよ。先ほど言いましたように、3月議会での予算委員会での御答弁と合わせてみますと、平成18年度に向けて経済部として具体的に何をやるのか、ここがちょっと不足しているかなというふうに感じられてならないんですよ。
御存じのとおり、今市内においてもシャッター街が非常に多くなりまして、中心市街地の活性化も含めて言われているわけでありますけれども、ただ、少なくとも地場産業の部分をもっともっと育成することによってその経済的な活性化もまた図られるというふうにも思っています。そうした中で、行政がすべてを賄うということではない。行政としてはあくまでも後押しという部分なんですけれども、先ほど壇上で申し上げましたとおり、要は中小企業の皆さんにしても、資金繰りがなかなかいかない、あるいは販売ルートを確立できない、この点が一番ネックになっているというのがよく言われています。そういった意味では、やっぱり金融機関の皆さん、あるいは専門的な部分では、中小企業中央会あるいは商工会議所、これらのそれぞれの諸団体ともっともっと連携をとりながら、どのようにして地場産業の育成に努めるか、金融的な裏づけも含めてこの辺の動きをどういうふうにしていくかというところがちょっと見えないというのが、私としては非常に気になっているところで、やはりここに書かれているこの平成18年度の取り組み方向、これらについても、じゃ、具体的に何をするのかというところ、ここをちょっとお聞きしたいなというふうに思います。まずその具体的な方向性を、大変申しわけありませんけれども、再度お願いしたいというふうに思います。
続いて、環境問題についてでありますけれども、北国のくらし研究会の部分では、経済部あるいは都市整備部の方で恐らくは知ってのことというふうにも思いますけれども、ただ、少なくとも地元の、しかも、市から補助金を出してそういった研究会が開発したシステムであれば、そこにもっともっと目を向けてもいいのではないかというふうな気がいたします。さらに、壇上で言ったように、代替フロンの使用の部分、ここについても先ほど言いました。そういった中で、やはり代替フロンが2020年には全廃の方向にあるというのにもかかわらず、これを使用しているということについては、私としては非常に疑問を感じるところでもあります。
そういったこともあわせて、もっともっと地元のものを使うということが必要だろうということから、まず1点目の部分では、代替フロンの使用についてどのように考えているのかということなんです。これは「ネクスト Aomori 推進プラン」の中で、107ページなんですけれども、やはり平成18年度の取り組み方向として、「今年度は、新たな『青森市地球温暖化対策実行計画』の策定を行うこととしておりますが」というふうにも書かれているんですね。ここには当然にして代替フロンの問題も出てくるはずなんであります。その点から考えますと、先ほど言いましたように、この代替フロンの使用についてどのように考えているか。
あわせて、ここをちょっと補足的に言わせてもらいますと、現行法の部分では、その装置を廃棄した場合については回収する義務はありますけれども、整備等についてのフロンの回収についての義務づけはされていないんですよ。ですから、先ほど申し上げたように、フロンの回収率が低いというのはそういう問題点もあるということなんですね。ですから、その点、ちょっとお考えをお示しいただきたいということ。
それから、北国のくらし研究会で開発したそのシステム、ここについては経済性、地理的条件、気象条件、環境面への配慮、安全性云々というふうな条件が述べられましたけれども、その北国のくらし研究会で開発したシステムについて十分な情報等が入っていなかったのかどうか、ここをお知らせいただきたい。
続いて、説明責任についてのところですけれども、今、事件と事件性のあるものについての説明責任が言われましたけれども、もっと突き詰めていけば、壇上で言いましたように、北国型住宅の問題とか、あるいは新情報システムの問題など、事業性の部分についての説明責任、この面をどのようにして考えているのか、その点1つお聞きしたいということであります。
もう1つは、ソフトアカデミーの関係については、総務省のデータセンターについてのガイドライン、ここについては恐らくは何とかなるというふうに思いますけれども、ただ、一方では、このISOの同規格に沿った国内標準として情報セキュリティーマネジメントシステムというのでISMSというのがありますよね。これについて、この認証の取得について求めるのかどうかなんです。というのは、このISMSの国内認証取得企業、これが75社と言われています。そして、県内でも三、四社と言われている中で、ちょっとこれはインターネットを開くとすぐわかるんですけれども、他県の場合、このISMSの認証、これが必須条件としてのデータセンターとしての設立要件になっているところもあるというふうにも聞いています。これはあくまでもセキュリティーの問題を十二分にとらえているものであって、それによりますと、やはり「自治体経営システム」の内容と同じく、プラン・ドゥ・チェック・アクション、PDCA、例えばPの部分であれば情報セキュリティー対策の具体的計画目標を策定するというのが計画に基づいて対策の導入、運用を行う。チェックが実施した結果の監視、見直しを行う。Aが経営人による改善処置を行うというふうな、このサイクルで動いています。そうしたときに、セキュリティーをもっともっと強固なものにしていくとしたらば、この認証取得をソフトアカデミーに求めるのかどうか、その点、お聞きしたいというふうに思います。
もう1つは、文化スポーツ振興公社の問題であります。午前中、海老名議員の方からも言われましたけれども、やはりこれらについてのもっともっと情報を公開していかなくてはならないというふうに思いますけれども、ただ、恐らくは金額の面で、きょうの新聞でもいろいろ出ていましたけれども、その金額の面は別にいたしましても、これまでの経過、これについてはやはりちょっと御報告を願いたいというふうに思います。
そして、これら経過の中といいますか、新聞報道上の部分でちょっと疑問に思ったのが、1つは、今現在、青森市からお金を出している三セクといいますか、公社も含めてこれがたしか12社でしたか。これらを含めた三セク等の監査体制、これらがどうなっているのか。
3つ目については、公立大学の問題以降、再発防止策として改善プログラムが実行に移されていますけれども、これらがどのように生かされ、また機能してきたのか、この3点についてお聞きをしたいというふうに思います。
4点目の空き家対策についてでありますけれども、空き家対策については、やはり先ほど理事が言われましたけれども、行政指導とか、地域の協力、それに伴って応急措置、そして安全、公平性というふうに言われました。やはり先ほど事例の一つとしてこちらから報告させていただいたんですが、ある町会の方で近所の人たちが協力してその家を解体して、自前でトラックで一般廃棄物として処理したというふうになっています。ただ、その場合、規模によってどうしても重機を入れなければならない場合、業者を入れた場合、コンクリだとか、そういったものについては産業廃棄物として有料になるというふうになっています。この部分、とてもじゃないけれども、近所の人、あるいは町会としてそこまでやれるかどうかということなんですよ。例えば先日聞き取りに来た方にもちょっと話をさせていただいたんですけれども、例えば業者を入れながら200万円かかったとしたらば、町会で20万円、そして市の方で180万円、これらを持ち主の部分に抵当権として設定して、そして、持ち主が売却の際に返済してもらうとか、こういったことができないものかどうかというふうなこともちょっと話させていただきました。これについては、法的な問題もあるかとは思います。それらも含めてちょっと考えてみる必要があるのではないかということで、聞き取りの際にこちらから要請はしておいたんですけれども、そういった何らかの形での助成、あるいはただ単に使いっ放しということじゃなく、その持ち主に何らかの形で負荷させるというか、責任を持たせながら、その安全性を確保するというふうなこと、これらについて考えられないものかどうか、その点をお聞きしたいということです。
もう1点は、廃屋と言われている部分、道路に面している場合、例えばそこから風で吹き飛んできた場合、道路に落ちたとしますと、それは市の方で処理いたします。ただ、道路に面した場合、道路上を歩いている人にその飛んできたものがぶつかってけがをした、この場合、持ち主に責任がいくのか。もし持ち主にいくとしたらば、その住民の方はどういうふうにして持ち主にそういった治療費が請求できるのか、この面の責任の所在はどちらにあるのか、ちょっとその点だけを教えていただきたい。
以上です。
53 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。経済部長。
54 ◯経済部長(澤田幸雄君) 再度の御質問にお答えいたします。
本市では、販路拡大、新製品の開発、経営改善や新たな事業展開などを行う中小企業者の方を対象とした助成や融資制度を実施しております。具体的には、商品のデザインやマーケティング調査の委託費、県外の展示会や見本市への出店経費、広告宣伝や商標登録の経費など、販路拡大のために行う事業費の50%以内の額を助成する販路拡大支援事業助成金、2つには、新製品の開発を行う事業者に対しましては、研究開発に必要な原材料、工具、設計費、試験研究に必要な設備などの経費の30%以内の額を助成する新製品開発助成金、3つには、競争力の強化及び経営の向上を図るため、新商品の開発や生産、新サービスの開発や提供、新たな生産、販売方式の導入を行う事業者に対しましては、3000万円を限度として無利子で融資するM・I・Aフロンティア資金保証融資、4つには、地域の資源を活用した新製品やサービスの開発を行う事業者に対しましては、企画研究段階から商品化、販売に至るまでの各段階における事業活動を対象としたコンサルティングに要する経費の助成や利子負担を行うものづくり支援事業などを実施しております。
新商品の販路拡大や開発を行う事業者の取り組みを積極的に支援しているところであり、引き続き意欲ある事業者の方を支援してまいりたいと考えております。
55 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。都市整備部理事。
56 ◯都市整備部理事(加福和夫君) 環境問題について、まず3点ほどございました。
1点目は、今のフロンの使用についてどのように考えているのか。それから、同じフロンなんですが、フロンの回収をまたどのように考えているのか。3点目が、北国のくらし研究会の面状発熱体の情報を得ているのかという3点でございました。
1点目からお答えいたします。
うとう橋通り線に使用しておりますのが、先ほど申しましたとおり、地下熱を利用しているシステムでございます。したがいまして、フロンガスを代替して使っているのはやむを得ないこととは思っておりますが、この構造的に15メートル下の方に鋼管製の採熱井戸がありまして、さらにステンレス製のヒートパイプで二重の構造となっております。また、放熱部につきましては、10センチメートルの基礎コンクリートを埋設しておりますことから、一般的には大気中に排出されることはないと認識しております。
続きまして、フロンの回収をどう考えているのかということでございますが、これに関しましては、議員、御指摘のとおり、確かにフロン回収破壊法には定められておりませんが、仮にそういう場面ができたとしましたら、これは同様に回収及び処理を行っていくべきものと考えてございます。
それから、3点目の面状発熱体の北国のくらし研究会からの情報がいつ入ってきたのかという話ですが、もちろん私ども、情報はつかんでおります。それで、電気代が安いとかいろいろございますが、私ども、これから使う際には、融雪システムを行う際には、公共事業ということもございまして、先ほど申しましたとおり、経済性や安全性、さらには御指摘の環境面も配慮しながら、非常にいいものであるということになれば積極的に使っていきたいと考えております。
以上です。
57 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。自治体経営監。
58 ◯自治体経営監(米塚博君) 説明責任についてのお尋ねにお答え申し上げます。
まず大きく1点目でございますが、事件以外の事務事業を進めるに当たっての説明責任についてということで、具体的に新情報システム、さらには北国型集合住宅等を列挙されての御質問でございますけれども、事件、事故につきましては、いわば生じた結果としてその説明を申し上げなければいけない、責任を果たしていかなければいけないというふうなことになりますが、それ以外の列挙された事務事業、施策の進めに当たりましては、結果ではなくて、発議からその経過等を含めた説明責任が必要ではないかというふうに考えております。手前どもの方の執行機関の考え方として、発議、それから経過等は御説明申し上げますが、さまざまに議決機関、議員各位からの御意見等々もございましょうし、結果として市民の皆様からの御意見等々もございます。したがいまして、そのことをきちっと吸収しながらも、私どもの方の考え方につきまして、進行管理をしていただくというふうな意味合いで、いわば説明責任を果たしていかなければいけないと強く認識しているところでございます。
今後とも、その姿勢で臨むべく対処していきたいというふうに考えております。
文化スポーツ振興公社関連の大きく3点の御質問に順次お答えいたします。
まず経過でございますが、数字については、議員の御指摘のとおり、省かせていただきますけれども、私ども市の方に対しまして、去る4月19日、文化スポーツ振興公社の方から文化スポーツ振興公社職員互助会の経理に関しまして不正な操作があったというふうなことで、具体的な数字としては450万円着服していた事案があったことから、当該職員を懲戒免職処分にしましたというふうなことと、あわせてこのほかにも税務関係で不適切な処理が見受けられる旨というふうな報告が4月19日にありまして、私どもの把握はこの4月19日が端諸となっております。このことを踏まえつつ、私どもの方といたしましては、その税務調査の関係については、徹底した解明を要請して、一日も早くというふうなお願いをしてまいりましたが、結果として、去る6月6日、この税務会計等の不適切な処理というふうなことが明らかになり、その概要が報告されたものでございます。
議員、先ほどおっしゃられたとおり、消費税、法人税、源泉所得税、さらには互助会にかかわるいわゆる不適正処理と大きく3つに分けた不適正処理で、公社会計上8700万円、互助会の関係で1800万円ということでございました。
この内容につきまして、まず客観性があるのか、精度が高いのかというふうなことで、早速6月7日、私、再度精査いたしましたところ、この内容につきましては、金融機関の全面的な協力のもと、具体的1件ごとの払い戻し、さらには送金先、あわせて現金化ということが一々明確になった内容になっております。したがいまして、今回のいわば公社側が手前どもの方に報告された1億600万円程度の使途不明金の調査内容については、私は精度が高いものというふうに認識いたしました。
ただし、この期間でございますけれども、平成11年度から、もしくは平成13年度からというふうな期間限定になっておりますことから、私どもの方といたしましては、設立当初の平成8年度までさかのぼるべきというふうな判断と、あわせて大変大事なことではございますが、使途不明金、当面今の段階では1億600万円ということで出ましたけれども、その使途先について明確にしなければいけないものというふうに認識しておりますので、そのさかのぼることと、使途先を特定すべくこれから調査を進めることにしております。
この調査に当たりましては、市の方でも調査チームをつくりました。さらには、公社の職員とあわせて5ないし6名で当面調査することにしておりますが、使途先につきましては、公社にかかわる部分がございますので、市の単独で調査するというふうなことで予定しております。先週末におきまして、既に調査の段取りをいたしまして、今週早々、つまり本日以降、金融機関からの御協力をいただきながら、その客観的なデータを随時いただくというふうなことを予定させていただいておりまして、それが入手し次第、早速調査にかかることにしております。
なお、文化スポーツ振興公社では、今回の事案を踏まえまして、近日中に刑事告訴というふうなことを予定しておりますとともに、現段階での数字のみならず、今後把握されるいわば使途不明金を踏まえながら、いわゆる加害者が特定されるというふうなことを前提に民事的な訴追も視野に入れて弁護士の方と相談しているところでございます。
次に、全体的な監査体制、第三セクター等に対する監査体制でございますが、これは御案内のとおり、財団法人、さらには商法上の株式会社、さまざま対応がございますけれども、いずれもそれぞれに監事、監査役がございますけれども、市といたしましては、4分の1出資法人につきまして、常態的に監査委員の方で監査するというふうなことが仕組みとなっております。あわせまして、それぞれの団体において税理士等とのいわばチェック監査環境をつくっているところと、つくっていないところがございます。今回たまたま文化スポーツ振興公社につきましては税理士との契約がないというふうなことで、客観性のあるチェックができていないというふうな状況でございましたので、早速公社の判断で税理士とのいわばチェック契約環境をつくったというふうなことで報告を受けております。
3番目の再発防止とのかかわりも出てくるんですが、いずれにいたしましても、この監査機能の強化というのは喫緊の課題であるというふうに認識しておりまして、これは内部的な監査、さらには外部的な監査ということを徹底していかなければいけないというふうに考えております。
したがいまして、監査委員というふうなことの制度活用のみならず、私どもの方、出資者として当然にして、それぞれの団体の御了解をいただいてというふうなことになりますが、常態的、経常的にいわばチェックできるような環境もつくるべきではないかというふうに現段階では考えております。
再発防止の3点目の質問になりますけれども、私自身の今の段階での考え方でございますが、再発防止でこれ以上職員の罪人をつくらないというふうなことを考えますと、究極、実は私どもの方で整理いたしました改善プログラムの中でもうたわれておりますけれども、いわゆる経理事務の外部化ということも真剣に考えていかなければいけないのではないかというふうに考えております。あわせまして複数チェックは当然のことでありますし、先ほど海老名議員からも御指摘いただきましたが、職員の意識の問題ということも非常に大事なことというふうに考えております。あわせて、本年4月から公益通報制度というふうな制度もつくりました。これは青森市としてつくりました。その辺につきまして、第三セクターを含めたそれぞれの団体の方にも敷衍できるような環境ができないかどうかというふうなことも現在検討しているところでございます。
いずれにいたしましても、調査の精度を高めるというふうなこと、あわせまして、これからの再発防止というふうなことで、個々具体的な事象を踏まえた検討をしながら、遺漏のない対処をしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
59 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。代表監査委員。
60 ◯代表監査委員(永井勇司君) 第三セクターに関する御質問にお答えしますけれども、ただいま自治体経営監の方から総体的な答弁はしましたけれども、私の方の立場から一言答弁いたします。
地方自治法では、地方公共団体は財政的援助を与えている団体について、必要があると認めたときは監査ができるというふうに規定しております。監査対象団体として5項目定めておりますけれども、うち三セク関連としましては、当該法人の出資総額のうち、地方公共団体が4分の1以上出資している団体について監査ができるというふうに定めております。
本市の場合、監査対象団体、出資団体につきましては、三セクを含めて11団体ございます。その監査については、毎年定期監査を行っております広域事務組合を除いて2年ごとに監査しております。文化スポーツ振興公社の監査につきましては、平成16年1月、平成17年1月、おのおの2日間の監査を行っております。
なお、公社の職員で組織しております互助会については、私たちの監査の対象とはなっておりません。
以上です。
61 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。総務部長。
62 ◯総務部長(横山精一君) 再質問にお答えをいたします。
株式会社ソフトアカデミーあおもりで本当にセキュリティーは大丈夫か。ISMS認証を求めるのかというふうな御質問でございます。
議員、御承知のとおり、セキュリティーには2つございます。1つは、プライバシーマークといういわゆる特に個人情報に関する取り扱いについてということでございますし、また、議員、今御質問のISMS、これは情報セキュリティーの確保、維持に関する取り扱いにつきまして財団法人日本情報処理開発協会が事業者の申請により認証するということでございます。
株式会社ソフトアカデミーあおもりでは、まだこれらの認証はいずれも受けておりませんが、社内におきまして情報セキュリティー基本方針、あるいは個人情報保護方針といったものを制定いたしまして、本市の掲げております青森市情報セキュリティーポリシーにも対応しているところでありまして、また本年6月中のプライバシーマーク認証申請を目指しているとのことでございます。
また、ISMS、この適合性評価、これは先ほど申し上げましたとおり、いわば要件ということではございませんが、認証の取得の手続を進めたいという意向を持っているということは伺ってございます。
63 ◯副議長(奈良祥孝君) 26番斎藤憲雄議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。
次に、4番清野達徳議員。
〔議員清野達徳君登壇〕(拍手)
64 ◯4番(清野達徳君) 4番、無所属の清野達徳であります。
2年続きの記録的な大雪、また春の低温続きで雪解けのおくれなどから、リンゴの開花も平年より1週間もおくれ、その影響で小玉になるのではないかと農家の間で生育を心配する声が出ております。現在、良品確保のための摘果作業の最中でありまして、今後の天候回復に期待するところであります。
また、自然界では、4月に北海道の札幌や旭川で1000羽近いスズメの大量死が報道され、専門機関の調査では、鳥インフルエンザに関しては陰性とされたものの、依然原因は不明であるとのことであります。地球規模で発生している異常現象は、地球温暖化にその原因があるのではないかと危惧されるところであります。
それでは、ただいまから通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
初めに、若柳地区の配置分合についてお尋ねいたします。
市町村合併により新青森市が発足して1年が経過しました。昨年の6月定例市議会において市長は、旧浪岡町議会において全会一致で採択されたことを重く受けとめ、若柳地区の住民と話し合いの場を持ちたいと答弁をしていることは、市長自身、まだ鮮明に記憶にあると思います。若柳地区の藤崎町編入については、配置分合いわゆる市町村の合併や分町ではなく、境界変更事案として取り扱う方針を示されたものの、いまだ保留された状態にあります。編入が進まない要因は、市長の思い入れが強い中核市への移行を最優先に取り組んできたことにあると認識しておりますが、幸い中核市移行については、新聞紙上で既に御承知のとおり、5月16日閣議決定され、19日には政令公布されたことから、10月1日には、全国で37市目、東北では秋田市、郡山市、いわき市に次いで4市目となり、中核市の要件である人口30万人以上を満たし、県内第1号の中核市移行になるわけであります。
中核市への移行が確定的となった現状を踏まえ、若柳地区住民に対して市長みずからが今後の方針を説明すべきであると考えますが、この問題にどのような取り組みをするのか、御答弁をお願いいたします。
次に、農政について若干お尋ねいたします。
第1点目は、リンゴの経営安定対策についてであります。
05年産のリンゴ5月実績では、県外主要5市場平均消費地市場価格はキロ当たり311円と4月期より49円上昇したことが報じられました。競合果実のスイカなど、ハウス物が原油高の影響で入荷が少なかったことや販売の主力がふじに切りかわり、品質も良好なことから、上昇傾向で推移したとされております。品種別では、ふじが318円で前年同月比8%安、王林281円で17%安、ジョナゴールド294円で17%安となっており、一方、県内産地5市場と県りんご商協連に加入する主要組合員の平均キロ当たり単価は166円と前年比15%安で県内産地市場の取引は4月で終了されております。
このような状況の中、リンゴやミカンの市場価格が低迷した際、一定額の補てん金を支払う国の果樹経営安定対策事業、果樹経が06年で終了すると言われております。果樹経営安定制度は、国、県、市町村、生産者が拠出して基金を整備したもので、平均市場価格が補てん基準額を下回った場合、下落分の一部を補てんする制度であり、過去には01年、02年の価格低迷で2年連続発動となった経緯があり、リンゴ農家の経営安定につながった制度だと思っております。果樹経終了に対応すべく県では独自にリンゴ経営安定対策に着手するとしており、農業団体や有識者によるりんご経営安定対策検討委員会を発足させることが決まり、去る5月15日に初会合が開かれ、8月までには提言をまとめるようでありますが、そこでお伺いいたします。
果樹経営安定対策が今年度で終了するとされていますが、これまでの実績と今後の対応についてどのように考えておられるのか。
また、国の経営支援対策は07年度からわい化改植や優良品種への転換など、基盤整備を柱とした対策へ移行しますが、市では将来の生産基盤への取り組みについてどのように考えておられるのか、御答弁をお願いいたします。
第2点目は、品目横断的経営安定対策についてであります。
国の品目横断的経営安定対策の対象となる担い手づくりに向け、県及び農業団体が05年度に1000経営体の個人及び法人をふやす目標を掲げ、その掘り起こしに取り組んできた新規認定農業者数が3月末現在で目標を上回る1035経営体に達したとされています。
5年ごとの更新で再認定に達しなかった農業者数などを差し引くと、実際の増加は779経営体で、全体では前年比17%増の4583経営体であると言われております。地域別の新規認定者数では、弘前市が94と最も多く、つがる市86、三沢市83と続いており、07年度から始まる品目横断的経営安定対策は全農家を対象にした米、麦、大豆の品目別対策から一定の要件を満たす担い手の経営全体に着目した対策に移行するわけであります。
対象となる農家は、農業経営改善計画を策定し、市町村が認定した農家のうち、個人では4ヘクタール以上、集落営農では20ヘクタール以上の経営規模であることが条件であります。また、農業経営改善計画内容には、5年後の見込み所得として550万円から700万円程度を目標に掲げて、経営規模の拡大などに取り組むことが求められるなど、決して易しくない条件、手続に対し、生産者などの間では不安と混乱が生じていると思われます。特に麦の作付者の加入手続がこの秋に迫っていることから、認定農業者の方々に直接働きかけるなど、一層強化に取り組む努力が必要であると思っております。
そこで、青森市の認定農業者数は現在どのようになっているのか。また、担い手いわゆるつくり手への育成の手法、取り組みについて今後どのように対応するのか、あわせて御答弁をお願いいたします。
最後に、優良農地の保全と耕作放棄地の有効活用についてお伺いいたします。
農業を取り巻く環境は依然として厳しく、就業者の高齢化、担い手不足などは深刻な問題となっています。特に就業者の半数近くが65歳以上であると言われ、年々耕作放棄地がふえる現状であります。今、青森県全体では1万4500ヘクタールあるとされ、この10年間で倍増し、毎年18%ぐらい増加傾向にあると言われています。昨年9月、農地制度にかかわる農業経営基盤強化促進法の改正があり、一般の株式会社やNPO法人が農業に参入できるようになったわけでありますが、新たな担い手としての期待と地元雇用も見込めるとあって、自治体によっては農地の貸し出しに力を入れているところもあると聞かされております。
農業従事者が減少し、高齢化が進んでいる現状から、今後の優良農地の保全対策はどうなのか。また、耕作放棄地はどの程度あるのか、その活用対策もあわせてお尋ねいたします。
以上をもって壇上からの一般質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)
65 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。佐々木市長。
〔市長佐々木誠造君登壇〕
66 ◯市長(佐々木誠造君) 清野議員の御質問にお答えいたします。
若柳地区の配置分合についてということでお尋ねがございましたが、若柳地区は、御案内のとおり旧浪岡町の市街地の最南端に位置し、47世帯130人ほどの住民の皆様が住む旧常盤村、現藤崎町に接した地域であります。これまでも一般質問等でお答えをしてまいりましたが、児童・生徒が旧常盤村の小・中学校へ通学していることや旧常盤村から上水道の供給を受けているなど、日常生活圏が旧常盤村にあること、また、このことを理由に地域住民の皆様から旧浪岡町議会に対しまして、旧常盤村との併合に係る請願書や陳情書が提出され、平成16年6月に採択されていること、また、旧浪岡町におきましては、当該事案が配置分合事案としてではなく、境界変更事案として取り扱われてきたことなどについて、それぞれ承知しているところであります。
若柳地区の境界変更につきましては、新市において改めて検討していくべきとの認識のもとに、これまで慎重に対応してきたところでありますが、旧浪岡町議会において請願及び陳情が全会一致で採択されていること、さらには、今定例会に若柳町内地区の(旧)常盤村への併合を進める会から若柳地区の境界変更事案の早期実現を求める請願がなされたことを重く受けとめまして、今後、地域住民の皆様の意向を踏まえながら、関係機関と具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。
なお、このことにつきましては、若柳地区の皆様、そして本市にとりまして重要な事案でありますので、取り組みの進捗状況に応じて、適宜、議会並びに市民の皆様に御報告させていただきながら進めてまいりたいと考えております。
67 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。農林水産部長。
〔農林水産部長小嶋敏光君登壇〕
68 ◯農林水産部長(小嶋敏光君) 農政についての2点の御質問にお答えをいたします。
初めに、果樹経営安定対策についてでございます。
平成13年度から実施しております国の果樹経営安定対策につきましては、良品質リンゴの生産に向けた適正着果や出荷量の調整を行うなど、価格及び需給の安定を図った上で当該年産の県産リンゴの平均販売価格が補てん基準価格を下回った場合補てんが発動され、加入者に対しましてその差額の8割を補てん金として交付する価格補償制度でありまして、現在は国50%、県20%、市町村5%、生産者25%の割合で資金を造成し、実施しております。
これまでの実績でございますが、平成13年産及び14年産で補てんが発動されまして、平成13年産では1キログラム当たり平均販売価格が203.86円で補てん基準価格の245円を41.14円下回り、対象数量は約3400トンで補てん額は約1億600万円、平成14年産は1キログラム当たり平均販売価格が205.8円で、補てん基準価格の245円を39.2円下回っておりまして、対象数量は約3900トン、補てん額は約1億1600万円となっております。
しかし、平成17年3月に国が策定いたしました新たな果樹農業振興基本方針における経営安定対策について、従来の価格補償制度から、平成19年度以降、担い手の経営基盤の強化を支援するため、産地ごとに策定する果樹産地構造改革計画に即して行う小規模な基盤整備、園地の流動化、改植等による高品質果実の生産拡大などの経営支援対策へ移行することとしております。
したがいまして、市におきましては、国、県が策定いたします果樹農業振興計画を踏まえ、本市の果樹産地構造改革計画を今年度中に策定することとしております。
また、県におきましては、県独自のリンゴ経営安定対策について検討する県りんご経営安定対策検討委員会を立ち上げ、リンゴ産業振興のためにどのような対策が最もよいのか、総合的に検討していくと伺っておりますので、その対策を注目してまいりたいと考えております。
さらには、リンゴの経営安定対策に向けた品種構成につきましても、ふじへの過度な依存から脱却し、消費者の購買意欲を喚起する新たな中晩生種の導入がリンゴの周年での安定販売には有効な施策であるということから、県では彩香や北紅などの普及拡大や、晩生種である青り21号、青り27号の普及を検討しております。
市といたしましても、新品種導入についてリンゴ生産団体等の意向を尊重しながら、今後の改植等で対応し、高値安定販売につなげてまいりたいと考えております。
次に、品目横断的経営安定対策のこれまでの取り組みと今後の見通しについてでございますが、この品目横断的経営安定対策は平成19年度から導入を予定しており、これまでの全農家を対象とした品目ごとの価格政策から4ヘクタール以上の認定農業者と20ヘクタール以上の一元的経理を行う集落営農組織を対象としており、米、麦など5品目を対象に生産コストと販売収入の差額や過去の実績等の差額に基づく補てんを行う所得政策への転換を示したものとなっております。
市といたしましては、担い手育成及び持続可能な営農のため、国、県、各農協と一体となって、昨年12月中旬からことしの2月下旬まで、青森地区5カ所、浪岡地区1カ所において農事振興会の役員、集落転作組合、認定農業者、耕作面積4ヘクタール以上の農家を対象に説明会を開催いたしました。
さらに、集落営農組織への取り組みは個々の農家の同意が不可欠でありますことから、組織育成に努めるべく2月中旬から3月中旬まで青森地区の39集落において説明会を開催し、3月上旬から3月中旬まで浪岡地区の34集落において米の生産調整会議とあわせまして説明会を開催しております。
今後は、国による本対策の法整備等が現在進行中であり、具体的な申請手続等につきましてもいまだ示されていないものの、集落営農組織設立の意向を示した集落を中心に集落座談会や研修を重ね、助言、指導を行っていきたいと考えております。特に、麦の助成を受けようとする集落営農組織に関しましては、播種前の9月までに組織を設立し、対策への加入手続をしなければならないため、関係機関との連携をとりながら集落に対しての働きかけを行ってまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、平成19年4月導入を控え、あらゆる機会をとらえ制度内容についてさらなる周知を図ってまいりたいと考えております。
また、平成17年度末での認定農業者数でございますが、これは158人であり、そのうちリンゴ栽培101人となっております。
69 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。農業委員会事務局長。
〔農業委員会事務局長佐藤鐡雄君登壇〕
70 ◯農業委員会事務局長(佐藤鐡雄君) 清野議員の農政についてのうち、浪岡地区における主要地方道青森浪岡線に隣設した優良農地の保全と、本市における耕作放棄地の状況とその有効活用対策の2点について順次お答えします。
浪岡地区における水田や畑での盛り土による形質の変更につきましては、さきの平成18年第1回定例会において奥瀬議員にお答えしたとおり、平成12年4月から平成16年6月までの間に、公共下水道工事などに伴い排出された土砂を水田や畑の改良を目的として盛り土する場合に限り、土砂搬入届出制度を設け、それを認めていた経緯があります。この制度を利用し、主要地方道青森浪岡線に隣接して盛り土をした農地は8カ所、2.9ヘクタールとなっておりますが、そのうち3カ所、0.7ヘクタールにつきましては農地として改良が完了しているものの、残り5カ所、2.2ヘクタールについては農地として改良に至っていない状況にあります。したがいまして、この5カ所につきましては、これまで所有者と面談をしたところ、そのうち3カ所、1.4ヘクタールにつきましては、速やかに改良に着手するとしているものの、残り2カ所、0.8ヘクタールにつきましてはいまだ回答を得ていない状況にあります。
しかし、この制度を利用し、農地に盛り土をした目的は、改良後に農地として耕作をするとしていたことから、今後ともその所有者に対し耕作の指導を続けながら優良農地の確保に努めてまいります。
次に、本市における耕作放棄地の面積でございますが、2005年農林業センサスの調査結果によりますと、おおむね367へクタールとなっており、そのうち青森地区が225ヘクタールで61%、浪岡地区が142ヘクタールで39%となっております。それを地目別で見ますと、水田が184ヘクタールで50%、樹園地が103ヘクタールで28%、普通畑が80ヘクタールで22%の状況となっております。
また、耕作放棄地の有効活用につきましては、昨年9月に担い手に対する農地の利用集積を始め、体系的な遊休農地対策の整備を図るため一部改正された農業経営基盤強化促進法に基づき本市が本年度当初に策定をしました農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想におきまして、特に遊休農地、または遊休農地となるおそれがある耕作放棄地などのうち、農業上の利用の増進を図る必要の高い要活用農地については、認定農業者などへの利用集積を図るなどによりその解消と発生防止に努めることとし、そのほかに区分される農地は、地域の状況を十分に勘案し、林地化や景観作物の作付など農業生産以外の利用を進めることになっております。
さらに、遊休農地対策は、農業関係機関、関係団体との連携はもとより、市街地周辺の里山や農村環境は市街地に住む市民生活にもかかわることから、全市的な課題として関係各部局が密接に連携して取り組むこととされております。したがいまして、農業委員会といたしましても、1つには、定期的な農地パトロールによる状況の把握、2つには、地権者の同意をもととする農地情報の提供、3つには、各種の相談への対応と必要な助言、4つには、関係機関、団体と連携した指導体制への積極的な参加などを通じながら耕作放棄地の解消と有効活用の促進に努めてまいらなければならないものと強く受けとめております。
71 ◯副議長(奈良祥孝君) 4番清野達徳議員。
72 ◯4番(清野達徳君) 御答弁どうもありがとうございました。
若柳地区の問題でありますけれども、市長、早速そんな話し合いの場を持ちたいと言ってからちょうど1年ぐらいになるわけですけれども、やっぱりこの地区というのは50年来の悲願であるわけですから、実際その生活の場を見ていると、ほとんどが旧常盤村のお世話をいただいているわけだよね。ましてや、集排を整備したときにも、これは自分のうちの前に汚水管が入っているわけですよ。これは旧浪岡町が応分の負担をすれば整備できたかもしれませんけれども、それをしていないために管を目の前にして使えない、そういう集落なんです。だから、地元の人は、これはどういう結果になろうとも、やはり地元の人と話し合いの場を持つ、それが大事じゃないかなと。非常に面倒なことがあってでも、やはり話を聞くという、やっぱりそういう姿勢が大事じゃないかなと私は思うわけですよ。地元の人も、これは大変面倒だなと、そう思っているかもわからない。
だけれども、やっぱり話し合いの場を持って会わせてくれと言っても、会わせてもらえない。これは浪岡事務所にも行ったんだそうですけれども、これは区長さんも石村副所長もわかっているかと思うけれども、それはこっちの本庁とどういう話をしているかわかりませんけれどもね。そういうふうに会えないということは、やっぱり地元の人は非常に不安なわけですよ。だから、そういうものを、時間がかかるならかかるなりに、やっぱりきちっと地元に説明するということが大事じゃないかと、こう思うわけですよ。もう一遍そのことについて御答弁願いたいと思います。
それから、リンゴの経営安定対策でありますけれども、これは平成11年に県単独で発足させた制度でありまして、国は、果樹はリンゴだけでない、こういうことで、ミカンもひっくるめたこの制度を変えたわけですね。それが果樹経営安定対策ですか、こういう安定対策に変わって移行していったわけであります。
最近のリンゴの動きというのは、平成5年産では価格の浮揚対策として王林5000トン、25万箱を市場から隔離した経緯があるわけです。さらにはまた06年産の本年産のリンゴについては、適正の生産量というのが05年産より1万トン、50万箱少ない全国で86万トン、これでいくと4300万箱ですか、こういうふうに定めているわけです。これは、生食、加工用もひっくるめてでございますけれども、およそ1万トン減らすと、この適正の生産量は市場の値崩れを防ぐためのものなんだと、こう言われているわけでありますけれども、これは青森県の割り当てというのは、2900トンだと14万5000箱減の全体では45万9700トン、2298万5000箱ですか、こういうふうに決められたわけであります。
さきに、県の果樹農業振興計画では、品種構成を見直ししろと、ふじからの脱却を図れと、先ほど部長もおっしゃいましたけれども、07年からわい化の普及、それと新品種への切りかえ、こういう事業に変えていくんだと、こういうことであるわけです。だから、私は前に申し上げた。これは制度に出たから言っているんじゃないんですが、実態を見たときに、わい化の普及率というのは、津軽の中でも浪岡の地域というのは、雪のせいか何かわからないけれども、非常に低いわけですよ。これは黒石、弘前、平川市ですか、これらに比べても20%ほど少ないと思っています。今現在幾らあるのかな、十二、三%行っているのかな、多くて15%。これらのことからして、将来の生産基盤、わい化の普及率というのはどの程度に持っていくのか、これが1つのリンゴの生産基盤のかぎだと思うわけですよ。
老齢化、だんだんお年寄りがふえていく。従来の丸葉台のものに入っていって、はしごに上がって作業をするのも大変だ。そういうことからすれば、やはり雪も苦になるけれども、将来的にはわい化に頼らざるを得ないのじゃないかな。そういうふうにして、単位面積当たりの収量を確保すると、そういうことも1つの手法ではないかなと、こう思っているわけでありまして、そういうことで、ひとつ新品種の取り組みについても、これは先ほど部長も言いましたけれども、青り21号が有袋ふじにかわるいわゆる有望な品種だと。これは普通冷蔵で6月の末までもつんだと。いわゆる無袋栽培しても褐変はしないという品種でありますから、やっぱりこれを十分頭に入れて取り組んでいく必要があるのではないか。
ただ、この品種の量産化については、これは種苗登録をして量産体制に入ると言えば、少なくともみんなに行き渡ると言ったら、これからでも手をつければ2年はかかるだろうと、こう言われているわけですから、一遍に取り組むというのも何ですから、やっぱり着々といわゆる初期の段階から手を入れて、それに向かっていくべきだと、こう思うわけです。
それから、今の果樹経営の基金、これは国、県、市町村、生産者でもって基金を積み立ててきたわけですけれども、これは掛け捨てでないわけですから、これを原資にして県が新たにまた制度を立ち上げようとしているわけですから、これは全国生産第2位の青森市でありますので、市長もひとつ、これは県の方に市のリンゴ産業の重点事業として要望すべきじゃないのかなと、私はこう思っているわけです。これらについておひとつ御答弁を願いたいと思います。
それから、品目横断的経営安定対策でありますけれども、部長、非常に面倒な時期に来ましたですね。米の生産調整については―これは古い話ですよ。昭和44年単年度限りということでスタートされたんですよ。それから37年間ですか、いまだに定着しないでここまで来ているんですよ。事業の名前は変わった。内容も変わった。これだけ長く続いた事業もまた珍しいんです。今、なおかつさらにまた面倒な時期に来ているわけですよ。認定農業者、いわゆる集落営農、こういう形に入ってきたわけですね。だから、私は、これはリンゴのことを考えても、前にも申し上げたけれども、これ認定農業者の土地の集積をやるのも1つの手法だけれども、やっぱりとりあえず一番入って行きやすいのは集落営農だと思っていますよ。それで、集落の中で話し合いをして、水田を中心として集落営農をする。そして、その余った労力というか、まあ労力は余ってないだろうけれども、それはリンゴに集中するとかさ、やっぱりそういう時期にきてやっていると思うんです。
まず、浪岡地区には、増館の一応区画をやった地域がありますね、それから野沢地区の吉野田地区、これは農地集積型の圃場整備事業というのが実施されたわけですから、その集落を拠点にして集中してそこに入っていって、やっぱりそういうモデル的なものをつくってやる。これが私は大事だと思いますよ。ほかの地区にないんですから。
せっかく1町歩でやって、ほかの地区と同じような何の取り組みもできないという、それは、それではちょっと恥ずかしいですから、やはりそういう整備した土地というのは生かしていく。そういう取り組みをしていただきたい。それについてどうお考えか、ひとつ。
それから、優良農地保全と有効活用でありますが、これは先ほど申し上げましたけれども、農地にかかわる制度が改正されまして、それぞれの中に、いわゆる株式会社、NPOなども参入できる、農業をやれると、こういうことに変わってきたわけですから、新潟県のある自治体では、6町歩の遊休地があって、それにその会社が入ってきて何をやったかというと、ハウスを建ててシソの栽培をやったんだそうですよ。そこにそのお年寄りたちが行って、葉っぱを摘んだり、そういう農業の展開をしている会社もあると、私もこう聞いたんですが、その土地、場所はどこだか、ちょっと忘れましたけれども。そういうふうな取り組みをしているところもあるわけでして、だから、確かに農地については、先ほど私は―開発が悪いとか何を悪いとか、こう言っているんじゃないんです。いわゆる正規な手順、農振法の法律がある、農地法もある、それらの個別法の中での手順を踏んで、いわゆるその開発なり形質を変えていくということであればこれはいいんですよ。
そうじゃなくして、ややもすれば宅地にするような考えで物事を処理されては、周辺のいわゆる農業を営んでいる方たちに相当な問題も生じているわけですよ。私も現場を見たら、何かリンゴを植えるのかどうかわからないけれども、本当に農業をやるんであれば、土地を、そこに盛り土して農業をやるということは、やっぱりその土壌の検定をして、適してるかどうかということをまず調査しなきゃならない。そういう土壌に対して、育たないような土壌であれば、それは矯正しねばまいねんですよ。土壌そのものね、いろんな肥料をやりながら。それもしないで、物を置いたからこれは農地なんだよと、そう言えるかと。私はすぐ先が宅地化になるんだろうと、そう思うんですよ。宅地化であれば、するのであればあるなりに、個別法を全部手順を踏んで、全部解除して、そして造成すればいいんですよ。土入れでまればこっちの勝ちだみたいなことをやっているから、私はこう言って怒っているんですよ。
これはたくさんあるんですよ。私は空港線ね、あれは水田でもいいし、宅地でもいいんですよ。だから、絶対農地でなきゃだめだと私は言っているんじゃないんですよ。宅地になり得る場所なんだから。これは農振は農水部、その他の土地の申請は委員会でありますから、双方に連絡をとりながら、やはりその周辺の農業を営んでいる方たちは、そういうものをやられて大変困っている方もあるわけですから、そういうことの生じないように、これから双方に連絡をとりながら指導していただきたいと、こう思うんです。まず、そこをひとつ。
73 ◯副議長(奈良祥孝君) 答弁を求めます。総務部長。
74 ◯総務部長(横山精一君) 清野議員の境界変更についての再質問に御答弁申し上げます。
若柳地区の境界変更につきましては、これまで2回、地元町会に御説明をしてきたということで私も伺っておりますが、先ほど市長が御答弁申し上げましたとおり、今後地域住民の皆様の意向を踏まえながら関係機関と具体的に協議を進めてまいりたいというふうに考えております。
具体的には、議員、御提案のとおり、地元町会との話し合いの場を持つことはもちろんでございますが、藤崎町との協議、県の御指導も得ながら、さらには市議会、県議会といった御提案のしかるべき手続を踏まなきゃいかぬということもございますので、こうしたところを十分考慮いたしまして、諸条件を整えてまいりたいというふうに考えております。
75 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。農林水産部長。
76 ◯農林水産部長(小嶋敏光君) 御質問にお答えいたします。
最初に、リンゴの経営安定対策についてでございますが、この原資について今後も有効に活用できるよう県に申し入れるべきではないかというような趣旨の御質問でございます。
御承知のように、この経営安定対策というのは預託期間が2年間でございまして、2年間の事業が終了した後には、積立金を生産者へ返還するということになっておりまして、これは例えば平成17年、18年産で補てんの発動があったとしても、残りの部分があれば、あるいは発動がなければ、あるお金の生産者分は全部返還されるということになりますが、その中で行政サイドでも積み立てておりまして、この分につきましては、今後とも市としても果樹の経営安定対策に有効な原資として活用していきたいという考えは一緒でございますので、県の方へ申し入れていきたいなと思っております。
それから、集落営農につきましての浪岡地区での状況ということでございますが、議員が御指摘しますように、増館、吉野田地区を含む浪岡地区で、私どもの方で、これまで説明会やいろんな講演会やら何やらを開いてきた中で、19年度のスタート時点でどうも期待できそうだなというように期待感を強く持っている地区というのは、今お話しした2カ所を含めて4カ所から5カ所を想定しておりまして、引き続き法整備、手続、申請手続がスムーズにできますよう、この集落に対しては特に指導、助言をしていきたいなと思っておりますし、それ以外の集落についても、引き続き情報提供やら、それから話し合いを進めるよう地区に入り込んでお話をしていきたいなと、こういうふうに思っております。
以上です。
77 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。農業委員会事務局長。
78 ◯農業委員会事務局長(佐藤鐡雄君) 清野議員の、農地の形を変えたり開発する場合は、関係部署で連携をとって指導すべきではないかという再度の御質問にお答えします。
農地の形状変更につきましては、これまでも市当局が担当しております農業振興地域の整備に関する法律、また、私どもが担当しております農地法、その上建築基準法など都市整備部とも連携をとりながら、周辺に迷惑がかからないように取り組んでまいったつもりでございます。もちろん、今後とも十分に意を用いまして、各部署と連携をとって、優良農地の保全、または目的を十分達成できる開発などに取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
79 ◯副議長(奈良祥孝君) 続いて答弁を求めます。佐々木市長。
80 ◯市長(佐々木誠造君) 清野議員の再度のお尋ねにお答えいたします。
先ほどの若柳地区の問題ですけれども、若柳地区の方々と会わないということは、これまで私は一度も言ったことはございませんが、過日関係者の方から地域の皆様との面談について申し入れがございましたので、その日程調整をさせていただいているところでございます。
以上です。
81 ◯副議長(奈良祥孝君) 4番清野達徳議員。
82 ◯4番(清野達徳君) 要望を申し上げて終わりたいと思いますが、この集落営農については、これは浪岡の水田は大半が全部圃場整備済みなわけですね。これはどの場所でも、山間部以外は用排分離になっているわけでして、取り組もうと思えばどの地域でも取り組むことができる、そういう条件が整っているわけですよ。ですから、非常に面倒なことではあるけれども、やはり地元の方との話し合いの場を多くして、やはりなんやわんやというその中で話し合いをすれば必ず実現できると私は思うんですよ。そういう体制をつくっていただきたいと。
それと、佐々木市長にはたび重なる不祥事で大変心労も多かろうと思いますけれども、これらの問題についてはひとつ十分頑張っていただきたいと、こう思います。
終わります。
83 ◯副議長(奈良祥孝君) この際、暫時休憩いたします。
午後2時48分休憩
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午後3時20分開議
84 ◯議長(間山勲君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
あらかじめ会議時間を延長いたします。
ただいま総務部長から発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。総務部長。
85 ◯総務部長(横山精一君) 先ほどの斎藤議員のデータセンターに関する御答弁を申し上げたわけでありますが、停電対策というふうに申し上げるべきところを電源対策と申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正をさせていただきます。
86 ◯議長(間山勲君) 次に、24番村川節子議員。
〔議員村川節子君登壇〕(拍手)
87 ◯24番(村川節子君) 日本共産党の村川節子です。私の第1の質問は、少子化問題について5点お尋ねします。
私ども市議団が4月から5月にかけて行った市民アンケートに、2100を超える市民の皆さんが回答を寄せてくれました。びっしり書き込んで切実さがあらわれている、市民の暮らしがよくわかるものが非常に多く寄せられました。中でも、保育料が高くてとても子どもを産むことができない。手取り15万円の給料で5万円の保育料はかなりきつかった。我慢、我慢の3年間でした。また、少子化対策には保育料の軽減と乳幼児医療費の無料化は絶対必要です。予算面で配慮してくださるよう希望いたしますというものや、数十年前と比べても出産、保育、教育は全く進歩がないというものや、保育料は収入に応じてもっと軽減してほしい。そして、生活が苦しいので働くのに保育料が非常に高い。子どもを産んで生活していけない。また、保育料が高い乳幼児だからこそ医療の無料化を実現させてほしい。さらには、子どもが昔みたいになぜ多くないか、市長及び市会議員の人たちはもっと考えるべきである。子どもを何人も育てていくための収入がないからだと思う。たくさんありますが、最後に、現実、保育料は毎月厳しいのです。夫の給料が下がり、2人で働いても本当に大変です。息子は4歳、ぜんそくのため毎月病院代が結構かかります。治すための毎日の薬、小学校へ行くまで医療費の助成をぜひ実現してほしい。
こんなに市民がお金がなくて困窮している中、市職員の公金の不正流用が次々発覚していることは多くの市民の怒りを買っています。しかも、その金額は青森公立大で1億2000万円、市民文化スポーツ振興公社で1億1000万円、これはまだ半分ですので、もっともっとふえる可能性もあります。いずれも10年にわたり1人の人間が経理を受け持っていることです。市の再発防止策は全くその役割を果たしてきませんでした。そういう意味でも、海老名議員が言ったとおり、市長の責任が強く求められるのは当然のことです。我が党も徹底究明を求めて今議会は頑張っていきたいと思います。
そこで、質問いたします。子どもを安心して産み育てられる青森市にしてほしいという市民の切実な声があるが、市長はどう考えるか。
少子化という問題は、その社会が人間らしく生きることが可能な社会の構造になっているかどうかが根底から問われているのではないか。少子化社会という中に、今日の日本社会のゆがみ、正常でない状況の反映があるのではないか。だからこそ政治と社会で解決しなければならないし、日本社会の未来にかかわる問題ではないか。子どもを産みやすくしなければなりません。そして、育てやすい社会の仕組みにすることです。日本の、そして青森の未来に希望を持てる社会にすることが大事ではないでしょうか。
1つは、日本が先進国の中でも超少子化の傾向に拍車がかかっていること。2003年、04年の合計特殊出生率1.29は、厳密に見ると03年の1.2905から04年は1.2886へと確実に右肩下がりが続いている。厚生省の人口問題審議会が、「わが国の出生力、人口再生産力は人口学的基準から見て下がりすぎている」と警告を発したのは1969年と37年も前でした。欧米の多くの国も少子化の方向にあると言われていますが、合計特殊出生率では、1950年以降の最低値を今も続けているのは、発達した資本主義国では日本だけです。イギリスの最低値は2001年の1.63ですが、04年は1.74に回復しています。ドイツが最低を記録したのは94年の1.24、現在は1.37に回復しています。それに対して日本は1.25という最小値となり、最低値を更新しています。
では、なぜこんなに長期にわたってこうした状況が続いているのでしょうか。その根本に何があるのか。長期に少子化が続いている根本には、不安定雇用の広がりと異常な長時間労働、増税に加え、出産、育児、教育などの経済的負担の増大、子育ての社会環境の悪化など大企業中心主義の政治がつくり出した社会のゆがみがあります。
青森市も、ソフトアカデミーにぽんと3億7000万円くれてやったも同然のお金があれば、乳幼児医療費の無料化実現は就学前までの制度にすることができるではないでしょうか。そして、県内8市で一番高い保育料は青森市です。弘前市に倣うことも可能ではないでしょうか。市民の税金はもっともっと市民のために使ってほしいとだれしもが考えていることです。アンケートの中でも強く望まれる声が上がっています。
その2の質問は、今、日本社会で進んでいる少子化は、社会の基盤をも揺るがす大問題だと私は思っていますが、市長の考えを示していただきたい。
日本の場合、総人口に占める子どもの数、15歳以下も減少してきています。1997年に子どもの数が65歳以上人口よりも少なくなり、その差をどんどん拡大し、日本の年少人口は13.9%、フランスは18.3%、アメリカ20.8%と、これもサミット参加国で最少です。
国連の指標では、総人口に占める老年、65歳以上の人口の比率が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会と言いますが、急速なテンポで高齢化社会を迎えているのは日本とドイツです。子どもの比率が減っていくということは、他方では65歳以上の比率が相対的に上がることになります。
日本は、1970年に高齢化社会になり、94年に高齢社会に到達するという、わずか24年間で急勾配の右肩上がりをしてきました。ドイツも急速に進みましたが、それでも40年かかっています。イギリスは47年、スウェーデンは85年、フランスは115年かかっています。つまり、高齢化社会も少子化社会も、ある意味では先進国共通にあらわれている現象なのです。日本は少子化社会の進行とともに、高齢化社会のテンポは他の国の2倍から5倍という異常さです。
新たに、昨年12月末には日本が人口の減少に転じる予想が明らかにされましたが、それは、これまでの生まれる子どもの数が減っている状況から、さらに人口そのものが減少に転じるという、長期的にも歯どめがかからなくなる深刻な事態です。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、日本の人口は50年後には1億人、100年後には6400万人へと半減すると見込まれています。未来社会の見通しにも経済や社会の行方にもかかわるという警告が、多くの研究者から赤信号が発信されています。
その3は、経済的負担について市長はどういう認識を持っているか。
これまで幾度となく青森県の保育料が高いと訴え続けてきましたが、東北の例を出したりして、決して高くないと言い続けてきましたが、先ほど市民の声を申し上げましたので、どんなに市民が頑張っても、今の青森市の状況では全国に先駆けて青森県の少子化が、そして減少幅が、2005年度の本県の特殊出生率は1.25で、前年の1.35より0.10ポイントと全国最大になっています。出生数も前年より1030人も減っている。本県の出生数が急激に進んでいることがわかりました。
私どもは、その根本に不安定雇用の広がりと異常な長時間労働、増税に加え、出産、育児、教育などの経済的負担の増大、子育ての社会環境の悪化などがあることを指摘してきました。しかし、小泉構造改革のもとで進められた新たな自由主義の経済路線は、貧困と社会的格差を広げ、増税や社会保障切り捨てで、子育て世代への負担と障害を一層増大させるものではありませんか。今少子化を克服していくためには、小泉構造改革を打ち破り、社会の構造を抜本的に変えていく対策が必要ではないでしょうか。
その4は、本市の少子化克服はどのように進めていくのか。
県内初の中核市としての青森市は、少子化こそ克服していかなければならないものと私は考えます。しっかりした少子化に歯どめをかける手だては、どんな問題より優先していかなければなりません。市長の政治生命をかけてやらなければならないのではないでしょうか。
その5は、政府の少子化対策は逆行しているのではないかと思うが、どうか。
自民党政府が進めてきた少子化対策は、対策の名に値しない逆行策です。政府は90年の1.57ショック以降、94年にエンゼルプランを打ち出し、緊急保育対策等5か年事業をスタートさせ、95年には育児・介護休業法施行、97年には厚生労働省人口問題審議会報告書「少子化に関する基本的考え方について―人口減少社会、未来への責任と選択―」で、世界に類を見ない速さで日本の少子化が進んでいると、社会のあり方が問われていると発表し、次々に警鐘を鳴らす動きを展開します。
この時期の少子化対策は、子育てと仕事の両立や子育ての負担が大きいことが少子化の要因だとし、多様な保育のニーズにこたえる保育対策をうたうものが中心でした。重大なのは、こうした少子化保育対策が財界主義の官から民へという市場原理の導入、規制緩和のもと国や自治体の責任を放棄する方向で進められたことです。保育所運営について民間企業の業務委託を解禁し、公立保育所の民営化、公設民営を推進し、運営費負担金制度を見直し、財政構造改革を進める中で歳出の見直しをせよと迫りました。この提言では、育児休業期間中の事業主の社会保険料を免除し、国は企業を支援すべきだとまで言ってきました。
地方自治体では、公立保育所民営化、民間委託が競うように進められてきました。そして、98年の改正児童福祉法は、待機児童を保育所新設ではなく、詰め込みによって解消しようというもので、とうとう定員の125%まで許容されてしまった。さらには、介護保険を参考に育児保険まで出てくる始末で、あきれてしまいます。こうして政府や自治体が負うべき責任や負担を投げ捨て、子育て支援の対策は国民の負担と自助努力で行うというものです。本市の市民生活はこんなものではありません。自助努力している人はたくさんあります。できないから市長に助けを求めているのではありませんか。市民の子育ての苦労に報いてほしいと思います。
第2の質問は、教育問題についてお尋ねします。
教育問題については、アンケートの中から幾つか市民の声を聞いていただきたいと思います。
まずは、安心して子どもを産み育てられるように義務教育は無料にすべきという意見が非常に多く寄せられています。教育費の必要経費を認めよう(減税)、子どもを育てるためにかかるお金が多過ぎます。これでは簡単に産むことなど考えられない。親が経済的にも精神的にも安心して通園、通学させることができるように援助を充実させてほしい。
所得が他県に比べて低い青森県、義務教育費の父母負担は相当重くなってきていると聞く。その軽減に力を注ぐべきではないか。若者こそ、子どもこそ未来の青森を築く最大の力である。子ども1人しか育てられない状況をつくらされている。2人など、教育費を考えるととても産めない。中学校の給食費が一人親家庭でも半額負担である。1カ月当たりの負担も大きい。安くしてほしい。
教育環境では、金沢小学校は悲惨なほど汚く、古いです。生徒がかわいそう。特にトイレ、1度見てくださいなどなど、本当にその状況が痛いほどわかるものばかりです。
そこで、質問の1は、各学校から出されている営繕要望にどうこたえていくのか、お尋ねします。
質問の2は、特殊学級に専門の教師が配置されているのか。アンケートの声を紹介します。
特殊学級の教員の専門的教育と学校の充実を、普通学級の教員が異動してきてから勉強している実情だということですが、平成16年度の小中教員の加配状況を見ても、小学校3校に5人、全体22校に知的障害が64人、情緒障害が52人と、中学校が10校に2校で3人しか配置されていません。平成16年度は小中合わせて104人、そして71人、知的と情緒障害を合わせると175人、平成15年度は小中合わせて150人ですから、増加傾向にある中で、特殊学級への教員の専門的教育を進めて、現場で十分対応できるようにしなければならないものと考えますが、いかがでしょうか。
質問の3は、昨年から栄養教諭の配置ができるようになっているが、市の取り組みはどうなっているか。
栄養教諭は、現代の児童・生徒の朝食抜きや偏食など食生活の乱れを背景に、2004年の学校教育法改正で新設されたものです。正しい食習慣を身につけさせるほか、給食などの時間を使い、食に関する指導の役割などを担うというもので、現代社会の中で大変大事な役割を担うものではないかと考えているのでお尋ねするものです。積極的に県に働きかけが必要ではないかと思います。
第4の質問は学校給食について。
その1は、中学校給食がスタートして2年になるが、残菜の処理と数量について各年ごとに示してください。
その2は、使用済み食用油はどう処理しているのかお尋ねします。弘前市の取り組みを御紹介したいと思いますが、ちょっと時間がないので省きます。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
88 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。健康福祉部長。
〔健康福祉部長大柴正文君登壇〕
89 ◯健康福祉部長(大柴正文君) 村川議員の少子化問題についての5点の御質問につきましては、関連がございますので、まとめてお答えいたします。
本定例会一般質問初日に市長から花田議員にお答えしたところでありますが、我が国の急激な少子化による人口減少と高齢化の進行は、経済成長の鈍化、税や社会保障における負担の増大、地域社会の活力の低下など、経済社会全体に深刻な影響を及ぼすことが懸念されております。
その中にあって、国におきましては、平成16年6月少子化社会対策基本法に基づき少子化社会対策大綱を、また同年12月にはその具体的な実施計画である子ども・子育て応援プランを策定し、これまでの保育事業中心から若者の自立、教育、働き方の見直し等を含めた幅広い観点へと多岐にわたる少子化対策を総合的に推進していくこととしております。
加えて、昨年12月には少子化社会対策を総合的に推進するため、関係閣僚と有識者による少子化社会対策推進会議が設置され、その中で本年5月、地域や家庭の多様な子育て支援、働き方にかかわる施策、経済的支援の3分野から成るこれからの少子化対策についての報告書がまとめられたところであり、今後閣議決定が予定されている骨太の方針に盛り込むための調整が行われていると言われております。先般素案が明らかにされたところであります。
一方、本市におきましても、少子化対策や子育て支援策において総合的な視点に立ち、社会全体で子どもが健やかに心豊かにはぐくまれる環境づくりを推進することをその目的に、旧青森市では平成16年7月に青森市こども総合計画を、また旧浪岡町におきましても浪岡町次世代育成支援行動計画を平成17年3月に策定したところであり、これまでの合併の制度調整方針を踏まえ、それぞれの計画に基づき、子ども支援、子育て支援のための施策、事業を現在展開しているところであります。
こうした中にあって、今年度からいよいよスタートいたしました青森市総合計画「ネクスト Aomori 推進プラン」前期基本計画におきましても、子どもの居場所づくりの推進、ゆとりある子育て支援の充実、母子保健対策の充実、安心して産み育てられる環境の充実の4つの施策内容をうたい、健やかな成長を支える子育て、子ども支援を積極的に展開していくことといたしております。
本市の行財政状況は依然厳しい環境にありますが、平成18年度当初予算編成に当たっては、中長期的な視点から少子化社会を踏まえた子ども関連施策に対し重点化を図ることとし、放課後児童対策事業、特別保育事業、病児一時保育事業、乳幼児医療費助成事業、母子保育事業等についてはこれまでどおり引き続き継続して実施することとしたほか、特に、1つには、第3子保育料軽減対策につきましては、3歳以上の児童に係る県の負担割合が3分の1から6分の1に引き下げられたところでありますが、本市では昨年同様の2分の1の負担率を維持することにより保護者の経済的負担軽減を図ったこと、2つには、幼稚園就園事業におけるすくすく子育て支援費補助金につきましても、第3子保育料軽減対策と同様に保護者の経済的負担軽減を図ったこと、3つには、児童手当につきましては、国において平成18年度から支給対象を、これまでの小学校第3学年修了前までの児童から小学校修了前までの児童へと拡大し、あわせて所得制限の限度額の緩和を図ったことから、本市におきましても制度改正に対応し、子育ての経済的負担軽減に努めたこと、4つには、障害のある中高校生の放課後の居場所となる障害児タイムケア事業につきましては、平成17年度に国のモデル事業として実施しておりましたが、平成18年度から本格実施することとし、また、利用できる事業所を3カ所から6カ所に拡充し、保護者の就労支援や負担軽減を図ったこと、5つには、子育て健康相談事業につきましては、妊産婦、乳幼児の保護者や子育てにかかわっている方を対象に子育てに関する情報提供や相談事業を行っておりますが、平成18年度より栄養専門相談を月1回から通年の予約制に変更し、利用者の利便性の向上を図ったことなど、全国レベルで進行している深刻な少子化を見据え、積極的で優先的な予算配分にその意を用いたところであります。
その結果、平成18年度の子ども関連施策に係る事業費につきましては、対前年度比10.5%増の約188億円となっております。そのうち約6億600万円につきましては、青森市独自の保護者の経済的負担軽減額として措置しているところであります。
少子化問題につきましては、子ども支援策や子育て支援策のみをもって完結されるものではなく、その他の教育や産業、雇用、経済、都市政策など、国、県、市町村のさまざまな施策が効率的、重層的に連結し、かつその成果が十分に発揮されることで初めて少子化対策に結びつくものと認識しているところであります。
このようなことからも、本市におきましては、市民の皆様を初めとするすべての機関がそれぞれに協働、連携し合いながら、次代を担う子どもたちが健やかに育ち、また、現在子育てに励まれている方々に対しましても、子どもを育てることに対する喜びや希望を感じていただきながら、未来に向かって安心して暮らすことができる社会を築いていけるよう、その実現に最大限の努力を傾注してまいりたいと考えております。
先ほど、少子化社会対策推進会議の設置について、昨年10月と申し上げるべきところを昨年12月と申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正させていただきます。
また、子ども関連施策について、母子保健事業と申し上げるべきところを母子保育事業と申し上げましたので、謹んでおわびし、訂正させていただきたいと存じます。
90 ◯議長(間山勲君) 次に、教育委員会事務局教育部長。
〔教育委員会事務局教育部長古山善猛君登壇〕
91 ◯教育委員会事務局教育部長(古山善猛君) 教育問題についての4点の御質問に順次お答えいたします。
初めに、学校からの営繕要望についての御質問にお答えいたします。
営繕要望のあった学校施設の修繕工事につきましては、平成15年度以前はすべて外部発注としておりましたが、平成16年度途中から、小規模な修繕につきましては直営の小回り修繕班が対応し、迅速な対応と経費の節減が図られているところでございます。
平成18年度当初に学校から提出されました営繕要望件数につきましては、小・中学校合わせて591件ございましたが、現地調査を行い、専門的、技術的視点から安全性、緊急性等で早急に改善すべきもの、また、ある程度時間的猶予の得られるもの、さらには、小回り修繕班で対応可能なもの、あるいは学校で独自に対応できるもの等に整理しているところでございます。教育活動の支障にならないよう学校長と協議しながら、限りある財源の効率的、効果的執行と施設の維持保全に努めてまいります。
次に、特殊学級への専門の教師の配置についての御質問にお答えいたします。
特殊教育を担当する教員の配置につきましては、その専門性から、できるだけ特殊教育の免許を有する教員、文部科学省の長期研修を受講した教員、特殊教育の経験を有する教員の配置に努めているところでございます。しかしながら、特殊教育に関する専門的な知識、技能を有する教員の数が限られておりますことから、現在本市において、小学校36学級に52名、中学校20学級に24名が配置されている中、特殊教育の経験がない教員が小学校に6名、中学校に3名配置されております。これら特殊教育の経験がない教員につきましては、特殊教育の経験が豊富な教員とともに複数で指導に当たることができるよう配置しているところでございます。
また、一人一人の障害に応じた指導が求められる特殊教育においては、教員の資質向上が極めて重要でありますことから、専門的な知識、技能を有する教員の確保に努めるとともに、特殊教育の免許を有していない教員に対しては免許取得を奨励しているところでございます。
さらに、特殊教育の経験が浅い教員に対しましては、特殊教育に関する指導方法を習得するための研修会を開催するなど、子ども一人一人の能力や可能性を最大限に伸ばし、社会的な自立を可能な限り実現していくことのできる教育の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、栄養教諭の配置についての御質問にお答えいたします。
食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い、食生活の乱れや健康への影響が懸念されている中、平成16年の学校教育法の改正により、平成17年4月1日から栄養教諭の配置が可能となりました。栄養に関する専門性と教育に関する資質を兼ね備えた栄養教諭が配置されることにより、児童・生徒の望ましい食習慣の形成など食に関する指導の充実が期待されますことから、本市においては学校栄養職員に対し栄養教諭の免許取得を奨励してまいりました。その結果、現在12名の学校栄養職員が栄養教諭の免許を取得しておりますが、県教育委員会が栄養教諭として発令していないことから、本市においては栄養教諭が配置されていない状況となっております。
教育委員会といたしましては、食育の推進は健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむ上で重要な課題であり、学校における食に関する指導を一層計画的に進めていく必要があると受けとめておりますことから、本市では咋年度12名の学校栄養職員を特別非常勤講師に任命し、担当教員とのチームティーチングによる教科指導や、児童・生徒のみならず、保護者や地域の方々に対する食に関しての講話などを行っているところであります。
今後とも学校栄養職員を特別非常勤講師として活用し、食に関する指導の充実に努め、児童・生徒の心身の健やかな成長を図ってまいりたいと考えております。また、栄養教諭の免許取得を奨励するとともに、県教育委員会に対しまして、栄養教諭の早期配置を働きかけてまいりたいと考えております。
次に、学校給食に関する御質問にお答えいたします。
学校給食は、単に栄養の供給だけではなく、偏食や栄養の過剰摂取などの子どもを取り巻く食生活のさまざまな問題への対応など、ますますその重要性が増してきているものと認識しております。
本市の中学校給食センターは、自己の健康管理能力や食事の機会を通じて豊かな人間関係を育てることなどを目的に、給食を選択メニュー制とし、生徒の嗜好や自主性に配慮しながら、安全かつ衛生的で栄養バランスのとれた給食を提供するため、平成16年4月にオープンしたところでございます。
御質問の中学校給食センターから排出される残菜の処理につきましては、資源を有効活用するため、一般廃棄物処理業者に委託し、堆肥化しております。残菜の数量でございますが、平成16年度におきましては、年間約188トン、平成17年度は年間約201トンの残菜が出ております。
また、使用済み食用油についてでございますが、本市では資源の有効活用を図るため、産業廃棄物として処理せず、有価資源物として取扱業者に売り払いをしております。平成17年度の売り払い数量は約5万リットルでございます。
92 ◯議長(間山勲君) 24番村川節子議員。
93 ◯24番(村川節子君) それでは、再質問いたします。
少子化問題は一括で答弁していただきましたけれども、市長の気持ちがわかりません。いろんなことをやっていたにしても、本県の出生は毎月1000人前後で推移してきたのが800人から900人と落ち込んでいる。結婚する人も全国44位、これでは子どもは産まれませんよね。
本県では働く場所がないという若い世代が県外に流出していくということが多いことですね。それと、育児と両立できる職場環境が未整備と。労働基準局の方が言っていますけれども、雇用均等室の室長さんは、妊娠、出産による解雇が男女雇用機会均等法で禁止されているんですけれども、退職を勧められるという点では働き続けにくいということがまずここに生まれてきます。先ほど健康福祉部長が、保護者の就労支援で6社か7社を充てているようにお話しでしたけれども、それで追いつくものではないと思います。
新生児死亡率が1.9で全国ワースト2位。県のこどもみらい課では、本県は早期に生まれる小さな赤ちゃんの割合が全国に比べて非常に多いと。妊婦の段階から検診の必要性など啓発活動を行いたいという。妊産婦の検診は、私は前にもお話ししましたけれども、1回検診することで7000円も8000円もかかるんですよ。もう少し、秋田でも他県でもこの妊婦の検診率を向上させるために市が助成をしているという自治体もあるわけですよね。
ここでお尋ねしたいのは、妊産婦の受診率、本県の現状について把握しているのか。
それから、子育てでもいろいろ支援をしているという話もしていますけれども、福井県は全国で唯一1.45から1.47へと向上している県になっています。この福井県では、小学校に入る前の子どもは全員医療費を無料にしている。何かかんか、さっき私は市長に言いましたけれども、中核市を迎えるに当たって、本県のこのワーストというのをなくするために手だてを尽くさなければならない。乳幼児医療費は国にも働きかけをしていると言うんですけれども、乳幼児の医療費、ぜひ無料にしてくださいというのがアンケートの中で圧倒的に多いんですよ。
今回のアンケートの中では、暮らしができない、助けてください―私たちみんな手分けしてその人のところに走って行きましたよ。その日の暮らしができないんですよ。差し押さえは来る、保険証は全額10割負担が来る、病院にも行けない、病院に行けなければ働きにも行けないという状態の最低の状況がアンケートに書かれてきたんですよ。私はきょうここに持ってこようかと思ったんですが、2100ですからこのくらいあるんですよ。ですから、そういうふうな―また、福井県では、妻の出産に合わせて夫に休暇を設けるなど、子育てを応援している企業が県の制度融資を利用した場合に、県が保証料を全額補給するという制度もつくっています。経済的な負担を軽くし、子育てしやすい職場づくりを促すということで、ぜひこんな面でも何かやらなければならないんじゃないんですか。
それで、保育料ですけれども、7万円を超える保育料を5万円にさせたわけですけれども、あれからもう10年くらいになるのかな。保育料を弘前市と比べてみました。均等割で3歳未満児、青森が1万7500円、弘前が1万2100円、ここでもう5400円も違うんですね。5000円以上払っているところ。青森は1万9500円、弘前市が3歳未満児で1万3900円で5600円も違う。これだと子育てができませんよ。5000円も違うんですよ、市長さん。収入に応じて細かくランクしているんですけれども、弘前市と比べて保育料がこんなに高い。市長、このことについて御答弁をお願いします。
それから、営繕要望ですけれども、泉川小学校の通学路です。市長も見てください。泉川小学校の体育館の屋根を見たそうですね。市長さんが見て行ったんでやってくれるかと思ったっきゃ、何も返事ねえって。正面から回って裏に行かないと。行く途中がこういう状況になっているんですよ。いつまで放置しておくんでしょう。これと、小学校1年生がこの水たまりでチャプチャプ遊んでいますよ。唯一楽しい遊び道具になっています。でも、ぼこぼこなんですよ。これがすごく古川中学校でも出ていますし、金沢小学校でも出ていますし、私の地域だけでもかなり営繕要望があります。それで、ぜひ、毎日通る道ですからこれを改善していただきたいというのと、泉川小学校の5年生、6年生の教室にもファンコイルヒーターをと。結局、1、2、3、4年生は教室が暖かくなったけれども、5年生、6年生の教室はまだ寒いんですよ。
それから、校庭の防球ネットです。ぼろぼろです。これは金沢小学校も同じです。赤い糸で結んだ跡があって、普通の糸だとボールがぶつかるとまた穴があくんですよ。それから、金沢小学校、先ほどアンケートにもありましたように、ぼろぼろです。トイレも大変です。それで、障害者がいるんですね。それで階段に手すりをつけてほしい。それから女子トイレを洋式にしてほしい。この洋式にしてほしいというのは各学校であるんですよね。1カ所ずつでもいいのでつけてほしいという声が上がっています。緊急性だの何だのと言っているけれども、やらなければならないところが、小回り修繕班だけではできませんので、ここは市長から予算をもらって、早くやらなければならないところはもちろんですけれども、赤さびの体育館の屋根もやっぱりやっていただきたいと思うんですよ。
以上で終わります。
94 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。健康福祉部長。
95 ◯健康福祉部長(大柴正文君) 再度の御質問にお答えいたします。
まず、妊婦の検診率はどうなっているのかと、こういったお尋ねでございました。妊婦の検診率は平成17年度が97.2%といった状況になってございます。
それから、保育料の関係で、弘前市と本市との比較をるる御紹介がございました。これらにつきましては、議員、先ほど壇上でもって御質問の中でお話がございましたとおり、弘前と比べれば若干高いと、こういったものはございますけれども、東北6県県庁所在市と比較いたしますと、3歳未満児については2番目に低いといった状況にございます。そういったことでありまして、先ほど答弁を申し上げたわけですけれども、第3子の保育料の軽減対策につきましては、本市でもって独自に行っている負担軽減が6800万円と、こういったような状況になっております。
以上でございます。
96 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。教育委員会事務局教育部長。
97 ◯教育委員会事務局教育部長(古山善猛君) 営繕要望に対します再度の御質問でございまして、るる各学校の部分でお話がございました。
まず、ただいま泉川小学校の写真を提示していただきました。子どもたちが水たまりで遊んでいるというふうなことではございますけれども、恐らく近日中にはその辺はもう解消されると思います。御質問いただく際に、村川議員から御指摘いただいたんですけれども、校長の方からもその辺の要望がございまして、その辺は恐らく御質問いただいたと同じくらいに発注するような手だてをして、ならして、そのでこぼこを解消というふうなことで工事はされているやに聞いております。
それから、あと金沢小学校の女子トイレの洋式というふうなこともございました。これも小回り修繕班で和式から洋式の変更の修繕工事は完了しているはずでございます。それから、階段の手すりの部分ですけれども、これも障害を持たれている方がいらっしゃるというふうなことですので、中央階段のみならず、ほかの階段にもというふうなことで、校長からの御要望がございまして、校長と協議の上、ほかの階段にも設置をしてまいりたいと考えてございます。
それから、防球ネットの部分、金沢小学校、それからほかの小学校の部分もございました。この辺が、プールフェンスもございまして、一部平成16年度のときに改修を実施しているところもありますけれども、それでもなおまた老朽化しているというふうなことがございましたので、プールのフェンスの改修とあわせてその辺を勘案してまいりたいと考えてございます。
それから、暖房については、この寒い中でというふうなことを、これは何としても教育委員会としても解消する最重点課題として取り組んできたところでございます。泉川小学校の5、6年の教室へのファンコイルヒーターの件ですが、この件につきましても、校長先生の方から、大分改良はされているけれども、まだ一部この部分については何とかお願いしたいというふうなことがございまして、これは年次計画でやってまいりましたが、今年度も校長と協議の上、設置の方向で検討してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
98 ◯議長(間山勲君) 24番村川節子議員。
99 ◯24番(村川節子君) それから、さっき一般質問で言わなかったんですけれども、弘前市では給食センターから出る食用油を給食配送車の燃料としてリサイクルするということで、持ち出しがなくてプラス五、六十万円になるというもので、詳しく言わなかったので、弘前の計画書がありますので、もし5万リットルも出るのであれば、そういうものにも使えるのではないかと。
リサイクルというのは、給食センターではいっぱい食材があるわけで、それを業者に売るのもいいんですけれども、中でそういうふうに利活用していくということも大事な問題ではないかと思いまして、弘前市から弘前市地域新エネルギービジョンというものをいただきました。もし可能であれば、青森でも利用していただければいいなと思って。給食センター3カ所のほかに単独校もあるわけだし、そうなるとかなりの廃油が出るわけですので、バイオディーゼル燃料(BDF)というものだそうです。ぜひ有効活用をしていただきたいと思います。
北国のくらし研究会は、昭和59年7月に雪による産業活動及び市民生活への影響を克服する方策を探ることを目的として、青森商工会議所内に産、学、官、民が一体となった組織として設置された雪対策研究委員会を母体とした組織であり、昭和63年12月から名称を現在の北国のくらし研究会としております。
これまで当研究会では、雪に関する調査研究をもとに行政に対するさまざまな提言を行っており、本市の施策にも反映されてまいりました。その主なものといたしましては、冬期児童通学路除雪機貸与事業や融雪施設設置支援制度及び屋根雪処理施設設置支援制度による市民の自主的な雪処理の推進、世界冬の都市市長会への参加による情報の収集と発信、市民とともに進める雪処理に関する条例の制定などがあり、市民の冬期生活環境の充実に寄与してきたところでございます。
最近の主な取り組みといたしましては、1つに、ゆきん子通学路環境整備連絡会への支援や雪道観察、バス停留所への雪ベラ等の設置などによる冬期の安全で快適な歩行者空間の確保に関する取り組み、2つに、スノーナイト顕彰事業や雪ごよみの発行及び地域との連携による市民の自主的な雪処理を推進する取り組み、3つに、リンゴの雪室保存実験や桜開花抑制実験による雪を産業に活用する方法を探る取り組み、4つに、面状発熱体を利用した融雪製品の開発及び普及促進による市民の融雪経費の軽減やさまざまな雪処理方法への活用の取り組みなど、雪に関するさまざまな取り組みを積極的に行っております。
なお、当研究会では、従来の青森商工会議所に事務局を置く任意団体から、北国に暮らす人々と地域に対して雪に関する調査研究及び情報の提供等の事業を行うことにより、安全で心豊かな社会づくりに寄与することを目的に特定非営利活動促進法に基づく県の認証を受け、本年4月10日に特定非営利活動法人「北国のくらし研究会」として組織を新たに再出発したところであり、来る6月24日には設立総会を開催するとのことであります。
本市といたしましては、NPO法人化により北国のくらし研究会が今後これまで以上に雪に関する幅広い活動を活発に行っていくものと期待しているところであり、本市の最重要課題であります雪対策について、市民、企業、行政のパートナーシップのもとに将来にわたりさらに充実させていく観点からも、NPO法人となった新たな北国のくらし研究会との連携をより一層強化してまいりたいと考えております。
132 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。環境部理事。
〔環境部理事小野隆君登壇〕
133 ◯環境部理事(小野隆君) 大坂議員のごみ問題についての御質問に順次お答えいたします。
初めに、青森地区におけるごみ減量化に対する取り組み状況についてお答えいたします。
国におきましては、環境への負荷が少ない循環型社会を形成することを喫緊の課題としており、このため、ごみの排出抑制を図るリデュース、使用済み製品や部品等の適正な再使用を行うリユース、回収されたものを原材料として再利用するリサイクルのいわゆる3Rの実践を推進しているところであります。
市といたしましても、循環型社会の構築を目指し、ごみの減量化とリサイクル率の向上を図るため、家庭系ごみにつきましては、平成13年4月から空き缶、ペットボトル、生き瓶、古紙類の分別収集を開始し、平成14年度からは新たにガラス瓶の分別を追加しております。
また、平成15年7月からは粗大ごみの有料化を実施しておりますが、このほかにも団体による資源物の回収量に応じて奨励金を交付する有価資源物回収事業や生ごみ処理機の購入に対して補助金を交付する生ごみ処理機設置支援事業などを実施してまいりました。その結果、青森地区のごみの排出量は、平成14年度が17万747トン、平成15年度が15万8899トン、平成16年度が14万5816トンとなっており、着実に減少傾向にあるものと受けとめております。しかしながら、平成16年度における青森地区の市民1人1日当たりのごみ排出量は1347グラムで、平成15年度の全国平均値1106グラムと比較して241グラム多い状況となっております。
また、リサイクル率につきましても、平成16年度が8.12%で、平成15年度の全国平均値16.8%を大きく下回っている状況にあります。
このようなことから、市といたしましては、より一層の資源ごみの分別収集の徹底はもとより、青森市ごみ問題対策市民会議の協力を得ながら、有価資源物回収団体づくりの推進や、新たな取り組みとしてのマイバック運動の展開などを通じてさらなる家庭系ごみの減量化に努めてまいります。
また、事業系ごみにつきましては、平成15年7月から事業系一般廃棄物の有料化を実施したところでありますが、その排出量は青森地区の市民1人1日当たりの換算で平成16年度が520グラムで、平成15年度の全国平均値363グラムと比較して1.4倍も上回っている状況にあります。
このため市では、昨年度から事業系ごみの適正処理PR期間を1月から3月までと定め、市内の事業所を巡回し、事業者がみずからの責任でごみの減量化とリサイクルの推進に努めるようPRを行ってまいりました。
いずれにいたしましても、市といたしましては、家庭系及び事業系ごみの減量化とリサイクル率の向上に向けて今後とも積極的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、青森地区における有価資源物回収事業についての御質問にお答えいたします。
青森地区における有価資源物回収事業は、資源の再利用化及びごみの減量化並びにごみ問題に対する市民の関心を高めるため有価資源物を独自に回収しようとする団体に対し、その実績に応じて1キログラム当たり3円の奨励金を交付するものであり、昭和58年度から実施しております。
個々の団体が本事業に取り組むに当たりましては、その団体内にて回収しようとする資源物の種類を定め、回収日や場所、方法、取引業者などを決定するとともに、団体の構成員に周知徹底した上で市に団体登録をしていただくこととなっておりますが、登録団体がごみステーションを管理する町会や自治会である場合には、市が行う資源物の回収と重複しないよう、あらかじめ市と協議の上、みずから責任を持って資源物の回収に取り組んでいただくこととしております。
本事業を実施することで、登録団体はみずから回収した資源物を取引業者に売却することによりその売り払い代金が得られますとともに、市から奨励金も交付されますことから、資源物を集団回収したことのメリットが非常に大きいものと考えております。
その実績でありますが、事業を開始した昭和58年度におきましては、94団体、551トン、110万2000円でありますが、平成17年度は387団体、3929トン、1178万8000円となっており、本事業は着実に拡大してきております。
次に、市が本事業を推進するメリットについてでありますが、登録団体がみずからの責任において資源物の集団回収に取り組むことにより地域や団体内のコミュニケーションが深まること、リサイクル意識の向上が図られること、団体の行事や運営などの活性化が期待できることなど、さまざまな効果が期待されます。
このように、有価資源物回収事業は、本市におけるごみの減量化、再資源化を推進するに当たり非常に有効な事業であると考えておりますことから、市といたしましては、今後とも「広報あおもり」や「会報せいそう」、また、青森市ごみ問題対策市民会議の場などさまざまな機会をとらえたPR活動を通じまして本事業の積極的な活用に努めてまいりたいと考えております。
134 ◯議長(間山勲君) 答弁を求めます。総務部理事。
〔総務部理事小林順一君登壇〕
135 ◯総務部理事(小林順一君) 市職員の時間外勤務に関するお尋ねにお答えいたします。
市では、現在の市民サービスの環境を維持することを前提に、これまで以上に行財政改革を進め、限りある経営資源を有効に活用することで適切な事務執行を行うこととしております。
その中で、平成18年度の業務の遂行に当たりましては、行政評価を通じて徹底した施策の取捨選択と事務事業の見直しを行うとともに、各課の年間の作業計画でもあります業務棚卸を活用し、原則として通常業務を勤務時間内に終え、時間外勤務の発生を抑制するよう、土、日曜日に勤務した際の週休日振替制度の利用徹底を図るなど、業務遂行上の改善、工夫を進めているところでもあります。
そのような環境におきましても、災害時の対応等はもちろんのこと、市民の皆様に御不便をおかけすることのないよう、住民説明会や交渉等やむを得ず早朝、夜間に勤務を要する場合など、明らかに発生することが想定されます時間外勤務には、その対応分として見込まれる所要額を、また、施設の管理運営上や繁忙期の絶対的な業務量により発生する時間外勤務にもその対応分として見込まれる所要額を予算措置し、年度当初に配当したものであります。
しかしながら、当初計画には見込まれなかった業務が発生する場合もあり、時間外勤務のみならず、臨時職員を含めた職員配置の必要性など当該年度の業務量と人的資源との状況を的確に把握し、随時その適正な対応に配慮する必要がありますことから、人事課において機会をとらえて各課の意見を聞くなどし、今後とも良好な職場環境の確保と職員の士気向上、健康保持のために、業務遂行上の改善、工夫を進め、適正な人的資源の再配分を適時適切に行ってまいります。
136 ◯議長(間山勲君) 14番大坂昭議員。
137 ◯14番(大坂昭君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
少し、意見、要望を申し上げたいというふうに思います。答弁された順番にちょっと申し上げていきたいというふうに思います。
雪対策について、やっぱり青森市民の多くは、青森というのは雪がなければ大変住みやすくていいところだというふうに述べる方がたくさんいるわけで、それだけ青森市民にとって雪というのは大変な課題になっているわけであります。私も議員をやってみて、やっぱり市民の市政に対する一番の要求は除排雪や流雪溝等の雪対策だなというのを常々痛感しているところであります。
今冬でいろいろ取り組んだこと、若干反省点も含めながら述べていただきましたし、あるいは業者間の格差の問題等についても、その評価制度によると、上、中、下と言うんでしょうか、大体中が多くて、上が8社、中が98社、下とは言わないまでも41点以上が12社ということでありますけれども、業者も数多くなるといろんな業者もあるわけであります。
聞くところによると、夏の公共事業もだんだん少なくなったので、中には、規模も縮小してだんだんやる能力も落ちてきている業者もあるのではないのかというふうな声もまた聞くわけであります。ぜひこれからことしの冬の対策あるいは業者の選定をする際には、その辺もまた十分に把握をしながら、やはり市民の期待に少しでもこたえるようにお願いをしたいというふうに思います。
それから、合浦公園の動物舎ですけれども、以前はシカがいたり今は猿とクジャクが、そして何か鳥系がいますけれども、猿も1匹になってしまって、何かその1匹も高齢化しているのか、なかなか動かないんです。子どもたちが何ぼ近寄ってもなかなか動かない。せっかくああして動物舎が5棟ほどあるので、私は別にふやせとは言いませんけれども、やっぱり子どもたちの楽しみということからすると、もうちょっと充実をさせていってもいいのではないのか。何か見ていると、だんだんいるのがいなくなって、なくするのではないのかなというふうな感じすらするわけであります。ですから、なくするというのではなくて、やっぱり子どもたちが動物に触れ合う場所を提供するということで、ひとつ何とか充実させていただきたいというふうに思いますし、合浦公園というのはまた全体的にすばらしい公園ですし、やっぱりもっともっと大いに整備をしながら、そしてまた全国にPRしていただきたいなというふうに思います。
それから、県病のところの遊歩道であります。
特に、県病のところから東高校のところまでが一番利用が多いせいか、一番水たまりが多いようであります。そこを通る人というのは結構いるわけですけれども、特にことしの春なんかはなかなか思うように通れなかったわけであります。先ほど理事の方から、不便をかけないように適切な管理をしていきたいと言いましたけれども、どういうふうにするのか、何かよくわからない。
一時的に水たまりにいろいろ何かを敷いたりすると思うんですけれども、その敷く際にも、何だかんだ物を敷くと歩きにくかったり、あるいはジョギングする人が走りにくかったり、あるいは自転車で通る人がハンドルをとられるとかというふうなこともあるわけであります。一時的な対応として水たまりに何か敷く際にも、その辺は十分考慮をしていただきたいというのと、やっぱり根本的に排水が悪くなっているので、金がかかることなのかもしれませんけれども、その辺、全体的な改修策というものをぜひこれから検討していただきたいなということを申し上げたいと思います。
それから、北国のくらし研究会、いろいろ活動されていることを紹介していただきました。
私は何でこれを質問したかというと、ある北国のくらし研究会の会員のところにちょっと用事があって行きましたら、ちょうどそこで―きょう斎藤議員がちょっと取り上げてお話をしましたけれども、これが新しい面状発熱体と言うんです。これが新しい方式で、熱の効率も大変よくて電気代もそんなにかからないと、新しいものだということで今やってみているんだということで紹介をする。ああ、すごいなというふうに思いました。ことし特に各家庭で融雪装置を設置している方もあるのですが、その中にはことし灯油代が大変高くてスイッチをとめているという方が結構あったものですから、こういうふうに安い経費でそれができるのであれば、もっと市の方でも市民の方々に紹介をしながらやればなということで質問をさせていただきました。
でも、ちょっと聞き取りのときに聞いたら、これは会としてではなくて、業者の研究開発した商品なので、市としてはというふうな話もありましたので、業者の開発した商品であれば、それを市が一生懸命宣伝するということにはならないのかもしれませんけれども、やっぱりそういうふうな効率のよい、経費の少なくて済むものがあるならば、市の方も取り入れながら、あるいは市民の方々に積極的に紹介をしていくという方法もあるのではないのかというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
それから、ごみの問題、減量化の問題で青森市は、御答弁をいただきましたけれども、排出量は全体としては減少しているけれども全国平均値よりも多いと。リサイクル率も8.1%、全国平均は16.8%ということで、リサイクル率も悪いし、事業系のごみの量も全国平均よりも1.4倍も上回っているというふうなことでありました。
市の町会連合会で12月7日に研修会があって、そのときにこの減量化について県の職員の方に来ていただいて講演をしていただいた内容がここにありますけれども、これを見ても、青森県民の1人当たりの排出するごみの量は全国で4番目に多い。リサイクル率については全国で2番目に低いと。そして、とりわけ県内の東青地区が多い、悪いと。そして、青森県のごみの減量化、リサイクル率を高めるには最も大きい青森市が一番の課題なんだと、青森市の皆さん頑張ってくださいというふうなことがこれに書かれているわけであります。
これはまた、市民一人一人の、リサイクルも含めて、意識の問題だと思いますけれども、やっぱりごみの集積所を見ても、分別収集を見ても、まだまだマナーが悪いというふうな部分はあります。自分でも一生懸命分別をしても、つい面倒くさくなってごみで出してしまったりする場合もあるわけですけれども、やはりもっと教宣をしながら、特に、今レジ袋有料化の方向が出されていましたし、スーパーに行くとマイバック持参の呼びかけ、あるいは売っていたりもしますし、この間私が洗濯屋さんに行ったら、袋を持って行ったら、ポイントをプラスしておきますということでポイントをもらったりしました。
やはりこれはそれぞれ市民一人一人の自覚の問題もありますので、ぜひともまた教宣をさらに強化をしながら、呼びかけていただきながら、お互いに努力をしていきたいというふうに思います。
有価資源物回収事業ですけれども、先ほど業者さんの話で、業者さんは4億円かかると言っていましたけれども、平成18年度の当初予算を見ると、分別収集事業費ということで3億3443万円計上されていました。確かにそういうことがいいのであれば大いにまた奨励してやらせていただきたいというふうに思いますけれども、私は、やっぱりそういうふうにやるとただでもやれるのに、何で市でやるとこんなにかかるのかなという気持ちはどうしてもまだぬぐい去れませんので、例えば市の3億何ぼももっと節減できるではないのかと私は思いますので、少し方法等についても研究していただきたいなというふうに思います。
それから、市職員の時間外勤務についてであります。
毎日毎日遅くまで残って仕事をする、これは職員にとってやはり大変なことです。人間は働きながら、そしてまた楽しみ、あるいは気分転換をする時間も必要であります。ただ自宅と市役所だけを往復しているのであれば、生きがいも何もなくなってしまうわけであります。それでも、まして手当でもちゃんとつくと、まだ少しは我慢ができますけれども、その手当もないということになれば、なかなか職員はやる気もなくなってしまうわけであります。
やはりそういう中で、定年前に早期に退職するという人もおりますし、あるいは、通称心の風邪を引いているという方もいるわけであります。やっぱりこのサービス残業を見て見ぬふりをしていてはだめだというふうに思います。やっぱりそれを把握するという体制づくりというのは必要だと思います。把握をすれば時間外手当を出さなきゃならなくなるから見て見ぬふりをするのであれば、それは大変なことであります。やはりそういう実態を把握しながら、できるだけ残って仕事をしなくてもいいような仕事の内容、あるいはまた、どうしても残らなければならないならば、当然手当を出していかなきゃならないというふうに思うんです。そして、そういう体制というものをやっぱりつくっていかなきゃならないというふうに思います。
先ほど申し上げましたけれども、厚生労働省でも労働時間適正把握基準というのを出しました。あるいは賃金不払残業総合対策要綱をつくって、それぞれの職場で残業をなくするように努力しなさいという方針も出しているわけであります。
それから、きのうの朝日新聞で紹介されている、これは新聞の切り抜きですけれども、残業代引き上げへ、割り増し率下限25%を50%に、これは月30時間超のみで、少子化が後押しと、できるだけ事業者に時間外をさせないためにも、今通常下限25%であるものを、30時間超えたものについては50%にしなさい。そうすれば事業者の負担も多くなるので、事業者もさせないようになるだろうというふうなことで厚生労働省が今検討しているというのが出されています。でも、サービス残業であれば何にもならないんです。これは何ぼやっても。
そして、先ほど答弁で、土曜、日曜勤務しても振替制度で対応する。振りかえして休む暇がないから土日に出て仕事をしているんです。それを振りかえで休みなさいと言ったって休めないんだ。ただきれいごとでごまかすのでなくて、やはりそういう実態というのを本当に真剣に考えて対策を講じないと、そういうふうな、これはなかなか改善をされていかないというふうに思いますし、やっぱり市役所というのは法を遵守する、それを遵守させる立場にあるわけでありますから、その市役所が労働基準法違反をしているのであれば大変な問題であります。ぜひともこの辺の問題については改善をするよう要望して終わりたいというふうに思います。
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138 ◯議長(間山勲君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
明日は午前10時会議を開きます。
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散 会
139 ◯議長(間山勲君) 本日はこれにて散会いたします。
午後6時24分散会
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